新聞づくり体験学習講座
伊予高(松前町)1、2年 「災害について考える」講演を聞いて新聞投稿文を書こう
2019年3月9日(土)(愛媛新聞ONLINE)
伊予高校(松前町)で9日、「新聞活用講座(文章の書き方)」を開き、1、2年生約600人が東日本大震災被災地の岩手日報記者の講演を踏まえ、新聞投稿文の執筆に取り組みました。
同校は教育現場で新聞を活用する「NIE」(教育に新聞を)の2018年度新規実践校に指定されています。東日本大震災発生から8年を前に「大震災から学ぼう」と、災害報道にあたった同社報道部次長の鹿糠敏和さんを招いて講演会を開催。合わせて講演をもとにした新聞投稿文を書くための講座を受講しました。1、2年生は昨年末に挑戦した「まわしよみ新聞づくり」講座に続く取り組みです。
鹿糠さんは、動画などをまじえながら被災当時の生々しい状況や体験などを話し、「命を大切にすることが犠牲者の遺訓を生かすこと」と今後の災害への備えを訴えました。生徒は熱心に耳を傾け、懸命にメモをとりました。
これを受けて、教室で各自が投稿文作成にかかりました。愛媛新聞社では、「門」欄と「ヤング落書き帳」のコーナーがあります。いずれも400字前後で、門は大人向け、ヤン落は同世代向けに、自分の考えを入れて書く文章だと教わりました。岩手日報社は「声」欄で、450字前後です。
投稿文は、単に講演の要約や感想を書く作文ではなく、自分の意見や考えを述べる文章です。そして、なぜそう考えるのかという理由や根拠、背景、経緯などをしっかり書くということを理解しました。
実際に書くにあたっては、まずテーマを決め、書く内容を整理しました。今回は「講演を聞いて」がテーマのため、講演を聞いて自分が印象に残った内容や言葉を抜き出し、感じたことや思ったことをまとめました。防災学習やボランティアなど身近な経験や普段考えていることに触れ、単なる感想にとどまらず、具体的な方策や計画など提言や意見へと発展させるように、などの助言もありました。
ある1年生は「震災に終わりはない」との鹿糠さんの言葉に心を強く打たれ、「生きている私たちがいろいろな手段で教訓を語り継ぎ、決して震災を風化させてはならない」と、強い思いをつづっていました。
書き上げたと文章は、それぞれ「門」、「ヤン落」、「声」に分散して投稿します。