早期発見や治療の重要性語る
世界緑内障週間に合わせ公開講座 松山
2019年3月8日(金)(愛媛新聞)

緑内障について説明する溝上医師(中央)ら

緑内障について説明する溝上医師(中央)ら
日本人の中途失明原因の1位となっている緑内障に関する公開講座が3日、松山市湊町5丁目のいよてつ高島屋であった。3人の眼科医が早期発見や治療の重要性について講演し、市民ら約90人が耳を傾けた。
世界緑内障週間(10~16日)に合わせて、愛媛大医学部眼科学教室と県眼科医会が主催。緑内障は視野が徐々に欠けていく病気で、症状を自覚しにくい。
同大の溝上志朗医師は「40代以上の20人に1人がかかっているが、9割が自覚症状がない」と述べ、早期発見のため定期的な眼科検診の大切さを訴えた。
県立中央病院の菊地正晃医師は、基本治療となる点眼の有効性について説明。薬物の効果を十分得るために「清潔な手で点眼し、点眼後は目を閉じて目頭を圧迫し安静に」と正しく点眼するよう呼びかけた。
同大の浪口孝治医師は、点眼やレーザー治療が困難だった場合の手術療法を紹介。最新の手術療法にも触れ「これまで対応が困難だった症例も希望が持てるようになった」と述べた。