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農水省の日本農業遺産

「南予の柑橘」認定

2019年2月16日(土)(愛媛新聞)

日本農業遺産への認定が決まった「愛媛・南予の柑橘農業システム」を象徴する急傾斜の段々畑=15日午後、八幡浜市向灘

日本農業遺産への認定が決まった「愛媛・南予の柑橘農業システム」を象徴する急傾斜の段々畑=15日午後、八幡浜市向灘

 農林水産省は15日、伝統的な農林水産業を営む地域を認定する「日本農業遺産」に、「愛媛・南予の柑橘(かんきつ)農業システム」を認定した。申請していた南予の5市町やJAなどでつくる県南予地域農業遺産推進協議会(会長・大城一郎八幡浜市長)は、昨年の西日本豪雨で被災したかんきつ産地の復興につなげていく。

 推進協事務局の県農政課によると、今回の申請では、落選した2016年度審査での指摘を踏まえ「リアス海岸で傾斜15度以上の園地が71%を占める」厳しい地形条件で発達した段々畑や高い栽培技術、多彩な品種の適地適作などを強調。生産者が結束して産地づくりを進める「共選」といった社会的基盤、生産工程管理に関する国際規格「グローバルGAP」を取得した2高校の取り組みもアピールした。

 日本農業遺産は農水省が16年4月に創設。今回は15府県20地域から応募があり現地調査や2次審査を経て決定した。今回の7県7地域を加え、認定は14県15地域となった。

 中村時広知事は「豪雨で甚大な被害を受けたかんきつ産地への力強いエールになる。ブランド力の向上や担い手の確保、南予の活性化につながることを期待している」とコメントした。

 世界農業遺産の認定申請に必要な国の承認は今回得られなかった。次の募集は20年で、再挑戦について同課は「国の評価結果を分析し関係者と検討したい」としている。今後はモデルツアーの開催やグリーンツーリズムの振興などを計画しているという。

 

【復興追い風 継承に期待】

 南予の宇和海沿岸地域で受け継がれる「愛媛・南予の柑橘(かんきつ)農業システム」の日本農業遺産認定が決まった15日、南予地域の関係者は地域活性化や担い手確保、西日本豪雨からの復興の追い風になると期待を寄せた。

 県南予地域農業遺産推進協議会長の大城一郎八幡浜市長は「関係者一丸で果樹同志会や共選をはじめとする地域の絆や、将来の担い手となる地元高校生のチャレンジ精神を生かし、柑橘農業システムの確実な次世代への継承に努める」とした。宇和島市の常盤修二産業経済部長は「国内外に対するブランド力向上につながる」と評価。宇和海沿いの段々畑を巡るツアーやインバウンド(訪日外国人客)向け収穫体験などを視野に「全国有数のかんきつ産地に足を運んでもらうチャンス」と意気込む。

 2018年4月にかんきつ3品種で農産物の生産工程管理に関する国際規格「グローバルGAP」の認証を取得した川之石高校(八幡浜市)の生徒は、10月の現地調査や1月の2次審査で取り組みを説明した。かんきつ農家を志す2年の柳沢大河さん(17)は「認定で知名度が向上し、産地活性化を目指す後継者が増えればうれしい」。県立農業大学校に進学する3年井上雄斗さん(18)は「先人が築いた段々畑の機能や魅力を再認識できた。自分も段々畑でのミカン栽培を受け継ぎたい」と意欲を語った。

 「ミカン農家は豪雨から立ち上がろうと奮闘している。改めて関心を持ってもらうきっかけになれば」と語るのは、玉津果樹同志会(宇和島市)の宮本和也会長(35)。2次審査などで被災地の状況や復興への決意を訴えてきた。後世へのノウハウ継承を使命と考えており「玉津に脈々と受け継がれているミカンへの思いを残していきたい」と前を向いた。

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