県など開発
チョコブリ「初舞台」間近 2月店頭販売へ 輸出も視野
2019年1月24日(木)(愛媛新聞)
県と水産加工・販売会社「宇和島プロジェクト」(宇和島市)が共同開発した養殖ブリ「チョコブリ」が、2月に販売開始されることが決まった。同社の木和田権一社長が23日、県庁を訪れ、中村時広知事に県内外の回転ずし店やスーパーなどに並ぶと報告した。
チョコブリは、チョコレートに含まれるカカオポリフェノールを飼料に混ぜて与えた養殖魚。血合い筋の変色や劣化を遅らせることが可能になり、生け締めした切り身で鮮赤色を維持できる期間を延ばせる。チョコ自体の味はしない。県と同社が生産技術の特許を出願中。
同社によると、2月1日から回転ずし大手「くら寿司」で提供されるほか、9日から県内のスーパーなどでも購入できる。北米や中東などへの輸出も視野に入れており、2021年に年間約20億円の売り上げを目指す。
中村知事は「愛育フィッシュ(県産養殖魚)の底上げに結びつくエース級の魚になる可能性がある」と期待。木和田社長は「バレンタインデーも近く、全国から問い合わせが多い。チョコブリは鮮度が長持ちし、少しまろやかな風味がする。刺し身やしゃぶしゃぶで食べてほしい」と呼び掛けた。