宇和島・吉田で経営者団体
被災地でにぎりずし体験 プロ実演、子どもら40人舌鼓
2019年1月15日(火)(愛媛新聞)

すし職人の猪野さん(手前左)が握るすしのお代わりをしようと並ぶ子どもら

すし職人の猪野さん(手前左)が握るすしのお代わりをしようと並ぶ子どもら
西日本豪雨災害で被災した地域の子どもたちに楽しんでもらおうと、県内の若手経営者団体「59・60(ごくろう)会」(27人、曽根丈晴会長)は14日、宇和島市吉田町東小路の吉田公民館で「にぎりずし体験」を実施。参加した約40人が宇和海産のマグロを堪能した。
同会は昭和59、60年生まれが中心。復興支援として、会員で松山市のすし店「鮨いの」の猪野祐介さんがすしを握ろうかと提案。初代会長の松本洋幸さんが同市の団体「Act For Nanyo Kids(通称なんよきっず)」の清水義郎代表と知り合いだったことから、同団体と「うわじまグランマ」が主催するお楽しみ会への参加を決めた。
松本さんが「豪雨は悲しいことだったけれど、楽しいこともあったと将来思い出してもらえれば」とあいさつした後、同店のスタッフが40キロを超す養殖クロマグロ「だてまぐろ」を解体。猪野さんがすし飯を握る加減やねたの載せ方などを実演を交えて説明した。
ビニールの手袋をはめた手でぎこちなく握りながらも、各自がそれなりに完成。上手にできたとして3人が法被を贈られた。猪野さんが直々に握ったトロも配られ、子どもらが次々と頬張っていた。
おなかが膨らんだ後は、紙粘土作りや手形・足形アートを楽しんだ。「―グランマ」の折原理恵さんによると会は昨秋、玉津地区でも開き、今回は立間地区の小学生以下の子らを招待。参加した保護者は「遊べる所が少ない中でこうした催しはありがたい」と話していた。