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愛媛出版文化賞 受賞者に聞く

<2>部門賞/第1部門 研究・評論 「松山 子規事典」 松山子規会企画編集・発行

2019年1月7日(月)(愛媛新聞)

12年かけて「松山 子規事典」を完成させた松山子規会の編集メンバーら

12年かけて「松山 子規事典」を完成させた松山子規会の編集メンバーら

 俳人正岡子規の顕彰と研究を重ねる「松山子規会」(烏谷照雄会長)が子規生誕150年を機に出版したのが本書。子規に関する松山を中心とした事柄を会員が12年がかりで執筆編集し、約600項目を掲載した全国初の子規事典だ。

 きっかけは2006年、当時の会長で子規記念博物館初代館長を務めた和田茂樹さん(故人)の呼び掛け。「常任理事会の全会一致で大事業がスタートした」(井手康夫前会長)。

 当初は会員の間から「本当に作れるのか」との声も。こうした頃、子規が愚陀仏庵で夏目漱石と共同生活した時の吟行記録「散策集」の調査に着手。作中の寺を特定するなど成果を上げ「自分たちでできると確信、発行への決意を新たにした」(今村威さん)という。

 編集委員長は茂樹さんの長男で子規研究者の和田克司さん。月1回の会の例会ごとに東予、南予へと足を延ばし、古老に話を聞き、墓や句碑を探すなど新事実発掘に心血を注いだ。ところが和田さんは15年に急逝、最大の試練を迎える。子規が活躍したのは東京など松山を出てからで、事典には生涯にわたる記述が不可欠。屋台骨を失った中で、会が選択したのは松山に重点を置いた事典。愛媛出身の子規研究家にも協力を仰いだ。

 事典には松山ゆかりの作品抄や、全国の子規文学碑、年表なども掲載。巻頭グラビアは「子規が見たであろう松山の風景にこだわった」(佐伯健さん)ほか、「中高生ら若い世代にも分かりやすい文章になるよう校正を重ねた」(渡部平人さん)。

 発行した1400部は県内の図書館や松山市内の中高校などに配布すると共に早々に完売。「会発足以来の先輩たちの研究も盛り込んだ、松山でないとできなかった事典。全会員の熱意の結晶」と編集委員長を引き継いだ平岡英さんは胸を張った。

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