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愛媛出版文化賞 受賞者に聞く

<1>大賞 「日めくり子規・漱石 俳句でめぐる365日」(愛媛新聞社) 神野紗希著

2019年1月6日(日)(愛媛新聞)

「俳人、俳句研究者として俳句の魅力を分かりやすく伝えていきたい」と語る神野紗希さん

「俳人、俳句研究者として俳句の魅力を分かりやすく伝えていきたい」と語る神野紗希さん

 第34回愛媛出版文化賞(公益信託愛媛出版文化賞基金、愛媛新聞社主催)の大賞1点、部門賞3点、奨励賞4点が決まった。受賞者の作品に込めた思いやプロフィルを紹介する。

 

【2人の関係 立体的に 感性の違い 横顔伝える】

 松山市出身の俳人神野紗希さん(35)が、正岡子規と夏目漱石、その友人らの俳句を1日1句、200字の日めくり形式で紹介した一冊。2017年1月1日から1年間、愛媛新聞に執筆した連載に、コラムや資料写真などを加えてまとめた。

 誰もが知る文豪に迫る仕事に取り組む決意をした際は、プレッシャーもあったという神野さん。「子規と漱石の魅力、彼らの言葉の力がこの作品を書かせてくれた。1年間、全身全霊をかけて取り組んだ。素直にうれしい」と受賞を喜ぶ。

 単なる俳句解説にとどまらず、エピソードや周辺人物も取り上げ、2人の文学観や関係性を分かりやすく、立体的に浮かび上がらせた。「淡々と自然を見つめた子規。人間の内面に目を向けた漱石。感性の違いの面白さや、励まし合い、刺激し合った2人の生きた横顔を伝えたかった」

 高浜虚子や河東碧梧桐ら著名人以外にも目を配り、紹介した周辺人物は53人に上る。資料の乏しい人物については、県立図書館や子規記念博物館などが収蔵する資料を丹念にひもときながら紹介した。「愛媛の先人が重ねた研究のおかげでいろんな人物に迫ることができた。先人の地道な研究と幅広い資料収集を続けてきた施設は愛媛の宝だ」と振り返った。

 「子規は俳句を、他の芸術と同じ基準で評価するべきだと唱えた。今の俳句は、俳句の世界にとどまりがち。作句する時も、誰かの作品を紹介する時も、俳句を知らない人にどう魅力を伝えるかを忘れないようにしたい」と力を込める。

 本書で俳句研究者としての顔も印象づけた神野さん。「書ききれなかったこともたくさんある。いつか本格的な子規・漱石論をまとめたい」と決意を新たにしている。

 

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