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災害時に備えた事業継続計画

県内建設業者BCPに一定効果 県が策定支援継続へ

2019年1月6日(日)(愛媛新聞)

BCPを見せる上田建設の大野彰一社長。日ごろの訓練が豪雨時に力を発揮した=2018年12月、大洲市肱川町宇和川

BCPを見せる上田建設の大野彰一社長。日ごろの訓練が豪雨時に力を発揮した=2018年12月、大洲市肱川町宇和川

 昨年7月の西日本豪雨は、愛媛県内建設業者が安否確認や参集、現場確認などの対策を盛り込んだ事業継続計画(BCP)を策定するなど、南海トラフ地震など大規模災害への備えを進めていた最中に発災した。その多くに風水害を想定した発動基準はなかったものの、県建設業協会員に県が行った調査では、応急復旧などにほぼ問題なく対応できたとする企業が多かった実態が明らかとなった。

 会員の516社を対象に昨年11月に行ったアンケート(回答率70.2%)によると回答企業の約7割が県の依頼で道路や河川での災害応急対策に応じ、うち約8割が問題なく対応できた趣旨で答えた。BCPを策定していたのは回答企業の約4割で、19社が風水害の発動基準を踏まえて動き始めた。策定で協力会社との情報伝達がスムーズにできたとの声のほか、風水害の発動基準があればさらに迅速に対応できたと考える企業もあったという。

 肱川氾濫などで甚大な被害が出た大洲市。鹿野川ダムの下流にある上田建設(肱川町宇和川)は床上浸水した。大野彰一社長によると、一部社員が浸水前から国土交通省委託業務で排水ポンプ対応作業へ出動したり、朝から年間維持を担う国道197号で作業したりしていた。2010年策定のBCPに水害での発動基準はなかったものの、停電、固定電話不通、携帯電話の電波状況が悪い中、月1回の訓練が生きスムーズに安否確認できたとする。

 11年に審査会を設けてBCPの評価・認定を行う県によると、県の一般競争入札参加資格者のうち土木一式工事で、工事金額に制限なく入札できるA等級の業者(207社)のBCP認定率は昨年12月時点で9割超、5000万円未満の工事に入札できるB等級の業者(155社)では4割弱となっている。

 県土木部技術企画室は豪雨後の各社の対応などから、BCP策定の一定の実効性は確認できたとして、いつ起こるか分からない地震を意識し「今後は(A等級よりもおおむね会社の規模が小さい)B等級の業者の認定拡大が重要となる」と説明。策定などで支援を続ける考えだ。

 大野社長は、近隣の同業他社の多くが甚大な被害を免れたこともあり、豪雨直後の対応について「今回はうまくいった。建設業者の人間なら大なり小なり災害時に責任感を持っている」と振り返った。今後は豪雨を含めた災害復旧工事が増えることが見込まれ、技術者ら現場の担い手は「募集をかけても応募がない状況。うちだけではない」と指摘。南海トラフ地震といった大規模災害に備えて、人員などを確保する必要性を訴えた。

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