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正しい知識 救命率向上

1月 高齢者の窒息多発 背部叩打と腹部突き上げ有効

2019年1月1日(火)(愛媛新聞)

 

 

 

【松山で応急手当て講座】

 お餅を食べる機会が増えるお正月。特にお年寄りは餅などを喉に詰まらせる窒息事故に注意したい。家族が食べ物を喉に詰まらせてしまったら、どう対処すればいいのだろう。高齢者に多い事故や体調が急変した場合の応急手当てを学べる講座をのぞいてみた。

 

 昨年12月上旬、松山市末町の県在宅介護研修センターに県内の介護・看護職員ら約30人が集まった。講師を務めるのは、松山赤十字病院の看護師で赤十字救急法指導員の石川幸枝さん(48)。予期せぬ窒息は例年1月が最も多いというデータを示し、「季節柄、餅を詰まらせる事故が増えてくる。食事中は目を離さず、呼吸の異常などに早く気が付くことが大切」と強調した。

 加齢に伴い、お年寄りは嚥下(えんげ)機能が低下し、誤って食べ物を気道に飲み込んでしまうという。窒息に気を付けたい食べ物として餅や団子のほか、かみ切りにくい肉や乾燥しているパン、水やお茶といった液体などを挙げた。

 

 講座は同センターが2016年から開催。心肺蘇生法の実技研修などもあり、参加者は真剣に取り組んでいた。

 石川さんによると、食べ物が喉に詰まった場合、突然もがき苦しみ始め、声が出せなくなり、親指と人さし指で喉をつかむようなしぐさを見せるという。「大丈夫?」などと尋ねても声が出せない時は119番通報し、救急車が到着するまで応急処置を行う。せきをすることが可能であれば、異物除去に効果があるせきを続けさせる。

 

 応急処置には二つの方法がある。まずは「背部叩打(こうだ)法」。対象者の後ろに回り、肩甲骨の真ん中を何度も強くたたく=写真上。もう一つは「腹部突き上げ法」。対象者の後ろから抱きかかえるように腕を回し、片手の握り拳を親指を内側にして、対象者のへその上方に当てる。もう一方の手でその握り拳を包むように握り、圧迫するように突き上げる=同下。妊婦や乳児、肥満の人には背部叩打法だけを行う。呼吸がなくなった時は心肺蘇生に取りかかる。

 窒息を未然に防ぐことも重要だ。予防には、食べやすい姿勢を保つ▽食べ物を口に入れたまま話さない▽お茶や汁物を摂取して、よくかむ▽口の中を清潔に保つ―などが有効だという。石川さんは「正しい知識を持って速やかに対応することで救命率が違ってくる。ためらわずに救急車を呼んでほしい」と呼び掛ける。

 

 消費者庁が13年に発表した調査データによると、「不慮の窒息」で亡くなった人は1月、12月の順で多く、特に1月は65歳以上が約90%を占める。また、不慮の窒息事故のうち、食べ物が原因となって高齢者が窒息した事故は全体の4割に上っている。

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