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松山

患者や家族への理解広めるシンポ がん当事者 思い訴え

2018年12月11日(火)(愛媛新聞)

子どもがいるがん患者の悩みや必要としている支援について講演する西口洋平さん=松山市堀之内

子どもがいるがん患者の悩みや必要としている支援について講演する西口洋平さん=松山市堀之内

小児がん経験者の現状を説明する井本圭祐さん=松山市堀之内

小児がん経験者の現状を説明する井本圭祐さん=松山市堀之内

子どもがいるがん患者の悩みや必要としている支援について講演する西口洋平さん=松山市堀之内

子どもがいるがん患者の悩みや必要としている支援について講演する西口洋平さん=松山市堀之内

小児がん経験者の現状を説明する井本圭祐さん=松山市堀之内

小児がん経験者の現状を説明する井本圭祐さん=松山市堀之内

【交流サイト運営・西口代表理事 必要なサポート提案】 

【認定NPO法人・井本事務局長 小児の治療現状報告】

 がん患者や家族への理解を広めるシンポジウム(NPO法人愛媛がんサポートおれんじの会など共催)がこのほど、松山市堀之内の県美術館講堂であった。働く子育て世代の患者や小児がん経験者が講演し、がんになっても安心して暮らせる地域社会に向けて当事者の思いを訴えた。内容を詳報する。

 

 子どもがいる患者を対象にした交流サイトを運営する一般社団法人キャンサーペアレンツ(CP)代表理事の西口洋平さん(39)は、ベンチャー企業で精力的に働いていた2015年2月、35歳でステージ4の胆管がんと診断された。5年生存率はわずか2・9%。当時娘はまだ6歳だった。さまざまな不安を抱える中、同じ境遇にある人がインターネット上でつながり、その声を社会に発信しようと、16年4月にサイトを開設した。

 がんと分かった後も、上司や同僚にはすぐに打ち明けられなかったという。人事部長に勤務体制を相談し、有給休暇を充てて週1回通院することになったが、有休は半年足らずでなくなり、仕事の成果も上げにくくなった。「年収はがんになる前年と比べて半減した一方、治療のため支出は増加した」と振り返る。

 娘にも病気のことをなかなか伝えられなかったといい、「親のがんが子どもに悪影響を与えるのではないかと感じた。患者だけでなく、子どもや自身の親など家族それぞれにサポートがいる」と話した。

 同年7月からは、自らの希望で正社員からアルバイトに勤務形態を変更。現在も治療を続けながら働き、CPの活動に力を注ぐ。必要な支援として「例えば、仕事で困ったときの相談先など、解決策につながるであろう情報がほしい」と西口さん。医療者や企業、地域などが患者と共に社会を築いていくことが重要だと呼び掛けた。

 小児がん経験者の支援活動に取り組む認定NPO法人にこスマ九州(福岡市)で、事務局長を務める井本圭祐さん(33)は「大人になった小児がん経験者と晩期合併症」と題して講演した。小児がんには白血病や脳脊髄腫瘍、神経芽腫など多くの種類があり、国内では毎年約2千~2500人の子どもが診断され、治療を終えた約1700人が社会や学校に復帰しているという。

 自身も14歳で、急性リンパ性白血病を発症した井本さんは「医療の進歩に伴い、今は平均して約80%の子どもたちが治るといわれるが、心配がなくなったわけではない。小児がんは生きる病気になった」と説明。「小児慢性特定疾病の医療費助成は18歳もしくは20歳で対象から外れてしまう。治療費捻出のために仕事をしている若い経験者もいる」と付け加えた。

 学齢期に長期の入院を余儀なくされた子どもたちは進学や就職、対人関係、再発への不安や悩みがあり、治療後には内分泌障害や成長障害などの「晩期合併症」が起きる例も少なくない。

 井本さんは同NPOのほか、自身が代表を務める小児がん経験者の全国ネットワーク「シェイクハンズ!」の活動を通して、経験者同士が交流したり、晩期合併症などへの理解を深めたりしていると紹介。成人のがんに比べて罹患(りかん)数が少ないがゆえに、認知度もまだ低い小児がんの啓発に取り組むと述べた。

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