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宇和島・松山の有志、団体次々

西日本豪雨5ヵ月 市民目線で支援の網

2018年12月7日(金)(愛媛新聞)

被災者らに足湯を楽しんでもらうイベントで笑顔で話しかけるうわじまグランマの松島陽子代表(中央)=11月7日、宇和島市

被災者らに足湯を楽しんでもらうイベントで笑顔で話しかけるうわじまグランマの松島陽子代表(中央)=11月7日、宇和島市

 西日本豪雨から6日で5カ月となった。県内の被災地ではインフラ整備など行政主導の復興が進む一方、市民らがさまざまな団体を設立。コミュニティー再建へのサロン活動や遊び場づくりなど公的な支援が届きにくい場面で、多様な支援の網を張り巡らせている。

 

 「温かいですか」―。11月、宇和島市吉田地域の市吉田支所近くで、足湯とコーヒーを楽しむイベントがあった。訪れた被災者にコーヒーを手渡すのは、同市の「U.grandma(うわじまグランマ)」のメンバー。防災士の資格を持つ松島陽子代表(53)と同級生らが発災1週間後に設立。ともに活動する団体の中で年齢層が比較的高く、孫がいるメンバーもおり、この名にした。

 災害直後の炊き出しは、さまざまな団体が行っていたにもかかわらず支援が来ない被災地も散見。松島さんらは知り合いの地元業者に応援を頼むなど、抜け落ちがないよう走り回った。

 当初支援物資を配った際には自治会に入っていないために物資が届かない家があるなど「平等にいかないところがあった」と反省する松島さん。最近になって、自分たちの活動を知った地元の母親らが「私たちも立ち上がらなきゃ」と話すのを聞き「地域の人たちが頑張るきっかけになれたかな」と照れ笑いする。

 

 市内で学習塾を経営する薬師神理子代表(48)は心の支援のため、子どもに遊び場を提供しようと「If(イフ)」を立ち上げた。

 もともと地元社会福祉協議会などと連携し、子ども向けのボランティア活動に取り組んでいた薬師神さん。災害後は従来の仲間らと月1回ほど、市中心部の道の駅で手遊びや積み木遊び体験、読み聞かせなどを実施したほか、公民館に出向きハンドベルの演奏なども披露。薬師神さんは「こどもの笑顔を守り、大人にも広がれば」と期待する。

 

 南予以外からの応援もある。松山市の団体「Act For Nanyo Kids(通称なんよきっず)」は、保育士や児童館職員ら10人が7月に設立した。代表の清水義郎さん(39)が支援活動の中で大洲市の保育士から「昼寝しない」「お漏らしをするようになった」と子どもの変化を聞き、幼い心の不安を痛感したのがきっかけだった。

 夏休みの楽しさを取り戻してもらおうと8月に市内の神社で夏祭りイベントを開くと、予想を大きく上回る約1500人が参集。ツイッターなどで知った中高生らも浴衣姿で訪れ、保護者から「本当によかった」と感謝された。

 9月にはプールに招待するなど子ども目線の活動を続ける一方、南海トラフ地震などを見据えた災害時の子どもの心のケアに関する講座を県内各地で開き、支援組織や連携体制を構築する必要性を説いた。

 

 被災地では、自治体や社会福祉協議会、ボランティア団体などによる情報共有会議が続き、宇和島市と西予市では、各市の被災地の課題などを話し合う会議も発足。情報共有会議の事務局を務めるNPO法人えひめリソースセンターの木村謙児理事は、時間経過とともに外部支援団体が引き揚げる中、地元のボランティア団体の活動の重要性を強調し、「自主的に生まれた団体もこれからはいろんな課題やうまくいかないときもある。寄り添いながら育てていければ」と話した。

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