福井国体・第5日
テニス 愛媛・成年男子V2 佐野は今季で引退
2018年10月4日(木)(愛媛新聞)
第73回国民体育大会「福井しあわせ元気国体2018」第5日は3日、福井県営テニス場などで行われ、愛媛勢はテニスで、片山翔(伊予銀行)と佐野紘一(同)の成年男子が2年連続2度目の優勝。波形純理(同)と長谷川茉美(同)の成年女子は3位に入った。
【佐野・今季で引退 有終 片山・前日の黒星雪辱 成年男子】
気迫のサービスエースで連覇を決めた佐野紘一は、この日一番の雄たけびを挙げた。愛媛国体優勝ペアで挑んだ今大会。本年度で現役を引退する佐野は、最後の国体をシングルス全勝の有終の美で飾り、片山翔も「大会MVPをあげたいくらい」とたたえた。
前日の準々決勝では強敵の地元福井を撃破。しかし、福井とのプロ対決で今大会唯一の黒星を喫した片山は「かなり攻められた。同じことは繰り返さない」と、決勝では序盤から勝負に出た。第1ゲームは相手サーブから始まるリターンゲーム。片山は「リスクを冒しても勇気を持ってコートに入り、相手の攻撃を攻め返した」とブレークに成功。その後はキープが続いたが、終盤にも再びブレークして試合の主導権を握った。
片山の健闘に佐野も応えた。相手は来年伊予銀行に入行予定の大学生。フォアハンドが得意な相手に対し「ストローク戦よりも前後に揺さぶって相手のリズムを崩す」という頭脳戦で3ゲームを先取。強化したサーブでのポイントも随所で決まり、最後のサービスエースは「気持ちよかった」と笑みをこぼした。
成年女子も3位決定戦に勝利し、胴上げで喜びを分かち合った伊予銀行チーム。佐野は「若い選手たちには気持ちを前面に出して、応援してもらえるようなプレーをしてほしい」。来年の3連覇へ、しっかりとバトンをつないだ。