台風24号
県内浸水や集落孤立 交通機関乱れ続く
2018年10月2日(火)(愛媛新聞)
台風24号の愛媛への最接近から一夜明けた1日、県災害対策本部のまとめ(1日午前9時時点)などによると、県内で人的被害の報告はなかったが、集落の孤立や民家の一部破損、床上浸水などの被害が明らかになった。1日も朝から交通機関に乱れが出た。
県などによると、土砂崩れなどで西条市丹原町の楠窪・鞍瀬・明河地区で計28世帯が孤立。西予市と愛南町で各1世帯が一部破損したほか、四国中央市2世帯、砥部町1世帯で床上浸水した。
松山空港発着便では台風の影響で機材繰りがつかず、羽田や伊丹便などで始発を中心に欠航。中国、九州地方を結ぶフェリーも朝の便で運航を中止した。
JR四国は倒木のため、予土線の吉野生(松野町)―江川崎(高知県四万十市)間で始発から夜まで運転を見合わせた。雨量超過や冠水などにより、東予を中心に高速道路や国道などが通行止めになった。
新居浜市では阿島川が増水し、阿島4丁目で護岸が約50メートルにわたり崩れ落ちるなどした。近くに住む80代の無職の男性は「9月30日の午後6~7時ごろには川の水があふれそうになっていた。もうひと雨降っていたら、もっと被害が出ていたかもしれない」と険しい表情だった。
西条市吉田の中山川河川敷ではいもたき会場の土砂が流出。実行委員会は「会場の半分近くがえぐり取られ、実施は困難。予約の方に申し訳ないが、今季の営業は終了する」と話した。