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2018
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第100回全国高校野球大会 4強決まる

好機必打、済美勢い 継投 報徳追撃かわす

2018年8月19日(日)(愛媛新聞)

【報徳学園―済美】9回表済美2死二塁、芦谷が中前適時打を放ち3―1とする=甲子園球場

【報徳学園―済美】9回表済美2死二塁、芦谷が中前適時打を放ち3―1とする=甲子園球場

【報徳学園―済美】5回途中まで1失点に抑えた済美の先発・池内=甲子園球場

【報徳学園―済美】5回途中まで1失点に抑えた済美の先発・池内=甲子園球場

報徳学園に競り勝ち、雄たけびを上げる済美・山口直=甲子園球場

報徳学園に競り勝ち、雄たけびを上げる済美・山口直=甲子園球場

【報徳学園―済美】5回裏済美1死一、三塁の守り、投手交代で山口直(左)にボールを渡す池内=甲子園球場

【報徳学園―済美】5回裏済美1死一、三塁の守り、投手交代で山口直(左)にボールを渡す池内=甲子園球場

 

 第100回全国高校野球選手権大会第14日は18日、甲子園球場で準々決勝4試合が行われ、愛媛代表の済美と、大阪桐蔭(北大阪)日大三(西東京)金足農(秋田)が準決勝に進んだ。

 2年連続6回目出場の済美は、報徳学園(東兵庫)に3-2で競り勝ち、14年ぶりのベスト4入りを果たした。済美は初回、4番池内の左前適時打で先制。五、九回と芦谷のタイムリーで得点を重ねた。投げては池内と山口直の継投で反撃をしのぎ切った。

 19日は休養日で、20日の準決勝は、金足農-日大三、済美-大阪桐蔭の組み合わせで行われる。

 

 【評】済美がチャンスで確実に得点し、粘る報徳学園を継投でしのいで勝ちきった。

 初回、2番中井の右前打と、続く芦谷の犠打で2死二塁の好機をつくり、4番池内の三遊間を抜くタイムリーで先制。1―1の五回、先頭の越智の右前打から単打や四球などで1死満塁とし、芦谷が右前に運んで勝ち越しに成功した。九回にも芦谷の中前適時打で3点目を奪った。

 甲子園初先発の池内は五回途中まで5安打1失点に抑え、要所を併殺で乗り切った。2番手に回ったエース山口直は最終回のピンチを1失点で切り抜けた。

▽準々決勝

報徳学園―済美(10時57分、44000人)

123456789
済美(愛媛)1000100013
報徳学園(東兵庫)0100000012

▽二塁打 糸井

▽犠打 中井、芦谷、政吉2、糸井、堀尾、木村、大崎

▽失策 池内、山口直、小園

▽捕逸 堀尾

▽試合時間 2時間1分

 

[スコアボード]

【完全アウェーも動じず 勝利重ね自信】

 「不思議と負ける気がしない」―。甲子園という舞台がそうさせるのか。勝ち星を重ねるごとに、済美ナインの顔つきは自信を深めたものになっている。

 3―2。最後まで手に汗握るロースコアゲームだった。先制、中押し、ダメ押し点と理想通りの試合運びを見せたが、流れを呼び込んだのは三、四回の守りから。三回は1死から死球でランナーを出したが、6-4-3の落ち着いた連係で逆転の芽をつぶした。

 甲子園初登板で好投を続ける池内の姿に「何とか助けたかった」と遊撃手の中井。四回の1死一、三塁のピンチは「速い打球はゲッツー、緩ければバックホームと決めていた」と、ここも併殺に仕留めた。

 1―1で膠着(こうちゃく)していた流れが済美へ傾き始めた五回、勝負強さを発揮したのが3回戦で2安打の芦谷。1死満塁で登場した2番手の出はなをたたいた。カウント2―2から外角の変化球をライト前へ。均衡を破る女房役の一振りで再びリードを奪った。

 九回も芦谷。2死二塁の場面で高めに浮いた直球をはじき返した。大会きっての遊撃手小園のそばを抜ける中前打。「抜けてくれて良かった」と喜んだ。

 その裏、連打で1点を返されてなおも1死三塁。地元の報徳学園を鼓舞する完全アウェーの雰囲気にも、2回戦で星稜(石川)との激戦を演じた選手たちは動じなかった。「のみ込まれないように、楽しもうと思った」と芦谷。続く打者を二ゴロ、最後は三振振り逃げを一塁でアウトにした。

 準決勝は、昨年の愛媛国体で敗れ、再戦を熱望していたタレントぞろいの大阪桐蔭(北大阪)。「今は本当に試合を楽しめている」。並み居る強豪に交じって大舞台で飛躍を続ける済美ナインには、さらなる突破を期待させる力がある。

 

【主将 甲子園初登板 好打者抑え「いける」】

 多くの観客が驚いたに違いない。甲子園で3試合連続完投のエース山口直に代わり、先発マウンドに現れたのは主将・池内だった。春の地区予選以来の公式戦登板にも「エースを助けたかった」という一心で腕を振り続けた。

 中矢監督からは「後ろに山口直がいる。初回から飛ばしていけ」とハッパを掛けられていた。ベスト4を懸けた一戦で先発を託され、投打に大車輪の活躍をみせた。

 4番として先制タイムリーを放った直後の初回の守り。報徳学園の先頭は大会屈指の好打者小園。池内は「小園には何を投げても打たれるイメージがあった」というが、カウント0―2から外角低めのチェンジアップで二ゴロに打ち取った。「相手の1打席目を抑えることができたので、『いけるぞ』と自分の中のスイッチが入った」。直球は最速144キロをマークするなど、言葉通りに五回途中1失点の力投を続けた。

 「5回3失点を想定していたが、予想以上にいいピッチングができた」と笑顔で振り返った池内。山口直も「甲子園初登板とは思えない」と手放しにたたえた、済美の頼れるキャプテンは「目の前の相手を倒そうと1年間やってきたことが、今の結果に結びついている。次もチームプレーの野球をしたい」と言い切った。

 

【決め球で幕 ほえる 救援のエース】

 九回2死三塁、リードはわずか1点。地元東兵庫代表の報徳学園を後押しする大声援の中、三塁スタンドを見やった済美のエース山口直は、小さく息をついた。直後、意を決して57球目を投じた。

 最大のピンチで選んだのは「三振が取れる自信のあるボール」というスライダー。「インコースのショートバウンドで投げられれば」と、狙い通りにワンバウンドさせたスライダーにバットが空を切った。この一球でゲームセットとなり、クールなエースも思わず雄たけびを上げた。

 準々決勝は「先発よりも緊張した」という五回途中からの初めてのリリーフ登板。愛媛大会を含め8試合連続で完投してきた大黒柱も、九回は「アップアップのところもあったので、仲間の顔を見て落ち着こうとした」と振り返った。

 大阪桐蔭との準決勝に、山口直は「体力的には大丈夫。応援に感謝の気持ちを持って次戦に臨みたい」と大一番へ気を引き締めた。

 

◆選手に粘り強さ◆

 【済美・中矢太監督の話】 欲を言えば山口直は六回から投げさせたかったが、池内はよく投げてくれた。池内は(打撃で)調子が悪かったが、先制打を放って良くなった。選手たちは私の想像以上に粘り強く戦ってくれた。

 

◆ミスで失点 課題◆

 【済美・池内優一主将の話】 勝てたことは良かったが、自分たちの守備のミスで失点するなど課題が残った。次戦の大阪桐蔭には、隙を見せると間違いなく勝てない。強敵に食らいつく挑戦者の気持ちで戦う。

 

◆勝てる雰囲気が◆

 【済美・伊藤一塁手】(山口直とともに副主将を務める)「守備でしっかり試合をつくれたのが良かった。チームには勢いがあり、試合前から勝てる雰囲気があった。山口直の投球は、正直打たれる気がしなかった」

 

◆すぐに楽しめた◆

 【済美・越智三塁手】(初スタメンで初安打)「緊張したが、すぐに楽しめた。五回のヒットはしっかり振り切れたので良かった。(16強の)先輩たちは強いと思っていたので、4強は本当にすごい。次も粘り強くやる」

 

◆たたきにいった◆

 【済美・近藤選手】(七回先頭打者としてヒット)「思い切って、来たボールを強くたたきにいった。チームとしてチャンスで一本が出ていて、状態はいい。大阪桐蔭には逆転負けした国体のリベンジを果たしたい」

 

◆得点圏で力の差◆

 【報徳学園・大角健二監督の話】 ロースコアの展開は予想通りで、うちに分があると思っていたが、1死三塁からの攻めがきっちり点につなげられず、逆に済美はものにしていた。得点圏での攻撃力の差が試合を決めた。

 

◆下向かず戦った◆

 【報徳学園・神頭勇介主将の話】 日本一の夢はかなわなかったが、最後まで誰一人下を向くことなく戦えた。九回の得点はチームを象徴する一点。甲子園で最後を迎えられる高校は少なく、幸せなこと。悔いはほとんどない。

 

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