ニューカレドニアと美しいサンゴ礁の水族館から
<5>ニセフウライチョウチョウウオ ひときわ優雅で人気
2018年8月8日(水)(愛媛新聞)

ニセフウライチョウチョウウオ

ニセフウライチョウチョウウオ
色鮮やかな生物の楽園といわれるサンゴ礁の中でも、ひときわ目を引く美しい魚がチョウチョウウオ類だ。サンゴの周りを優雅に泳ぎ回る様子はさながらお花畑のチョウを連想し、サンゴ礁を代表する魚としてダイバーなどに人気がある。チョウに見立てた呼び名は世界共通で、英名でもバタフライフィッシュと呼ばれている。
チョウチョウウオの仲間は世界中で100種以上が知られている。主に熱帯、亜熱帯の暖かい海に生息しているが、大西洋では十数種ほどしかおらず、ほとんどの種が太平洋やインド洋に分布している。
潮通しのいい場所に生息する種は大きな群れをつくることもあるが、サンゴ礁に生息する種は十数個体の小さな群れかペアもしくは単独でサンゴ礁を泳ぎ回る。
体のわりにとても小さな口が特徴で、サンゴのポリプやイソギンチャク、小形の甲殻類などを餌としている。昼間は餌を食べるなどして活発に動き回るが、夜になるとサンゴや岩陰に隠れて眠る。昼と夜では体色にも変化があり、夜になると別種と間違うほど体全体が黒ずんだ色になる。
(「エビとカニの水族館」館長代理・平井厚志)
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「ニューカレドニアと美しいサンゴ礁の水族館」は21日まで、松山市湊町5丁目のいよてつ高島屋で。