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[E4巻頭特集]8月号 西日本豪雨災害

被災住民とボランティアをつなぐ 県内社協の取り組み

2018年8月1日(水)(愛媛新聞E4編集係)

大洲災害ボランティアセンター(提供写真)

大洲災害ボランティアセンター(提供写真)

大洲災害ボランティアセンター(提供写真)

大洲災害ボランティアセンター(提供写真)

 7月5~8日にかけ、愛媛県内にも甚大な被害が出た西日本豪雨災害からまもなく1カ月が経過しようとしている。被災地では県内外から多くのボランティアが日々現地入りし、住民とともに復興に向けた懸命な活動を続けている。愛媛県社会福祉協議会(以下県社協)や各市町の社会福祉協議会(以下社協)は、発災直後から、ボランティアの受け入れやサポート活動を行ってきた。この1カ月の活動や今後の課題について、県社協の担当者に聞いた。

 

愛媛県災害ボランティアセンター

愛媛県災害ボランティアセンター

愛媛県災害ボランティアセンター

愛媛県災害ボランティアセンター

 

 「災害発生後、1日1日があっという間に駆け抜けている」と語るのは、県社協地域福祉課主幹の山田真左紀さん。7月9~10日には、西予市や大洲市などの社協が災害ボランティアセンターを立ち上げ、ボランティア募集や受け入れを開始。県社協も9日、県災害ボランティアセンターを立ち上げ、各市町のセンターの後方支援を始めた。

 大洲市、西予市、宇和島市の災害ボランティアセンターに職員を2人ずつ派遣。多くのボランティアが効率よく活動できるように、ボランティアの受付や人員配置など各社協の運営をバックアップしている。

 活動は、被災地に応じた支援内容や必要人数を把握。ボランティア参加者とのマッチング。リーダーを決め、資材を持って移動し、作業が終われば再度受付に帰ってくるというのが一連の流れになる。

 

派遣されている職員の活動を把握するホワイトボード

派遣されている職員の活動を把握するホワイトボード

派遣されている職員の活動を把握するホワイトボード

派遣されている職員の活動を把握するホワイトボード

 

 県社協によると、7月10~30日(29~30日は台風12号接近により活動中止)で、延べ1万7,000人のボランティアが県内で活動。1日の最多は、災害後初めての日曜で三連休の中日でもあった7月15日。大洲市で1,099人、西予市で1,081人と1,000人以上が活動。県内6市町のボランティアセンターで計2,780人に上った。山田さんは「社協として過去に同様の経験がない中、1箇所1,000人以上というボランティアをよく受け入れられたと思う」と胸をなでおろす。

 「社協同士の連携も活動に生かされている」と話すのは、鷹見教生県社協地域福祉部長。2005年7月に四国4県の県社協、同年11月には県内各社協が相互支援協定を締結。県社協によると、協定は大規模災害時の職員の相互派遣や、救援活動に必要な物資提供などを取り決めている。2004年、西条・新居浜を中心に多くの死者が出るなどした台風被害がきっかけで結んだ。数年に一度、協定内容を協議・改定してきたという。

 2014年8月に台風で400棟近くが浸水した徳島県に愛媛県からも職員を派遣したことがあったが、愛媛県内に四国三県から職員が派遣されるのは今回が初めてだという。今回、協定に基づき、香川県は西予市、徳島県は大洲市、高知県は宇和島市に4人ずつを派遣。被害が大きかった6市町に対し、残りの14市町の県内社協が2人ずつ派遣し活動中。協定が実際に活用され、四国の「オール社協」での活動が被災地で展開されている。

 

 積極的な情報発信にも取り組んでいる。県災害ボランティアセンターは、7月14日に開設した特設サイトで、日々のボランティア人数や募集状況、ボランティアの事前の注意事項などを発信。各ボランティアセンターも連絡事項や活動報告にフェイスブックを活用している。これに加え「情報共有が重要」という意識の下、毎日県災害ボランティアセンターと週に1度、被災地持ち回りで「情報共有会議」を開催。社協、行政機関、支援団体などが参加し、支援状況や運営の課題解決・改善について話し合っている。

 

毎日実施している情報共有会議(提供写真)

毎日実施している情報共有会議(提供写真)

毎日実施している情報共有会議(提供写真)

毎日実施している情報共有会議(提供写真)

 

 豪雨災害から一転しての猛暑。「せっかくボランティアに来たからには頑張らないと、と無理をしてしまう人も多い」と山田さん。作業中に熱中症で救急搬送されるボランティアもおり、水分や塩分補給はもちろん、30分動いて10分休むなどのルールを設けて対策に当たる。

 被災から約20日間の活動を振り返り、山田さん、鷹見さんともに課題に挙げるのが「被災住民ニーズの把握と掘り起こし」だ。被災住民から「人手が足りないので手伝ってほしい」「高齢のため、災害ゴミを屋外に運び出せない」など、一つ一つの住民の声を吟味し優先順位をつけ、ボランティアを配置していく。「本当に助かった」「感謝しかない」という声がある一方で、「助けてもらいたかったが、なかなか来ないから自分たちで何とかした」などの「お叱りの声」もあるという。

 災害後、土砂の除去、家具の運び出し、家屋の清掃が少しずつ進む中で、地域によっては「落ち着いてきたからボランティアはもう大丈夫」という声も聞こえてくるという。ただ、鷹見部長は「本当にそうだろうか」と疑問を抱く。「遠慮なのか土地柄なのか、本当はボランティアが必要なのに、手を挙げない人も多く、隠れたニーズは確実にある」と考える。

 

愛媛県社会福祉協議会の山田真左紀地域福祉課主幹

愛媛県社会福祉協議会の山田真左紀地域福祉課主幹

愛媛県社会福祉協議会の山田真左紀地域福祉課主幹

愛媛県社会福祉協議会の山田真左紀地域福祉課主幹

 

 今後、活動が進むに連れ、子どもの心のケアや高齢者の在宅見守りなど、必要な支援は変わってくる。そんな中で住民との信頼関係を築き、悩みや困りごとを共有できるようにする必要があると鷹見部長は考えている。山田さんも「活動はまだまだ始まったばかり。活動に満点はないし、正解がはっきりと決まっているわけではない。南海トラフ巨大地震も想定されているだけに、一致団結して『住民とボランティアのパイプ役』をやりきる」と意気込んでいる。

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