ログイン
Myページ
Myページ

愛媛新聞ONLINE

2019
426日()

ログイン
Myページ
愛顔会員Myページ
MENU

愛媛豪雨災害

宇和島・吉田の幼稚園・保育園 園児包む支援の輪

2018年7月30日(月)(愛媛新聞)

園の前の土地が土砂やがれき置き場となっている奥南保育園(奥)=24日午後、宇和島市吉田町奥浦

園の前の土地が土砂やがれき置き場となっている奥南保育園(奥)=24日午後、宇和島市吉田町奥浦

【復旧作業応援や物資の差し入れ 続く「非日常」 ケア課題】

 愛媛県内に甚大な被害をもたらした西日本豪雨。土砂崩れなどの被害が多発した宇和島市吉田町では、幼い子どもが通う幼稚園や保育園も非常事態の対応に追われている。

 「最悪な状態です」。激しい雨が襲った7日、町中心部にある村井幼稚園(吉田町西小路)の園長の元に、職員から連絡が入った。園は、建物前が湖のようになって近づけない状態となっていた。

 水が引いて確認できた時には一面泥に覆い尽くされ、屋外は約85センチ、屋内は床上約50センチが浸水。木造の廊下や保育室は板が泥水を吸って波打ったように変形。電気製品やピアノ、ほとんどのおもちゃが使い物にならなくなっていた。

 近隣の高校生や卒園生、住民らも応援に加わって泥をかき出すなど復旧作業を進め、17日に再開にこぎ着けた。町中に砂ぼこりが舞っているため園児は窓を閉め切った室内で過ごし、食事前の手洗いはせっけんとアルコール消毒を合わせるなど衛生に気を使う。

 室内の一角には、ウオーターサーバーや子ども用衣類など、県内の他園や団体などから届けられた物資が並ぶ。夏休みに入った27日午後には、床が張り替えられた一室で、預かり保育の園児約10人が善意で寄せられたおもちゃなどで思い思いに遊んでいた。

 吉田地域南部の奥南保育園(吉田町奥浦)は園の前の土地が土砂置き場となっているため、ビニールシートを張って外遊びを見合わせている。水遊びも、ビニールプールを室内に入れて行っている。

 園で調理する給食は食材を納入していた町内業者が被災したため、当面、旧宇和島市内の業者に変更し対応。支援を求める職員の呼び掛けに応じ、民間からの差し入れも届いている。

 支援の手を借りながら徐々に本来の姿を取り戻そうと懸命な各園だが、今後の運営に向けては懸念材料がつきまとう。

 村井幼稚園に子どもを通わせる同町鶴間新の女性(40)は、自宅1階が浸水し、避難した2階で1日以上身動きが取れなかった。「子どもはいつもと違う事態にテンションが高くなっていた。今は普段よりひっついてくることが多くなっている。周りには便秘が続いている子もおり、これから少しずつ本人も意図しないところで変調を来すかもしれない」と子どもの様子に気を配る。

 職員によると保護者から子どもが夜眠れていない様子などを聞いているという。園長も「普段通りではない園生活を強いており、保護者や子どもたちの抱えている不安にアンテナを張り巡らせていかなければ」と気を引き締める。

 奥南保育園では、近くの家が倒壊したため二次災害を恐れて旧市内に避難し、園を離れている園児もいる。職員は「1次産業で働く保護者が多いが、ミカン畑など被害の全容がつかめていない状態。生活基盤が安定しなければ子どもたちにも影響してくるだろう」と声を落とす。

 職員らも地域の住民ばかりで、職場から帰れば被災した家の片付けにも追われている。発災当初は気が張り詰めていたが、2、3週間とたつうちに心身の疲れがにじんできている。園長は「多方面からの支援がありがたく、みんなで何とか工夫して過ごしている。最善を尽くし、子どもや地域のために知恵と元気を出し合うしかない」と力を込めた。

    この記事は【E4(いーよん)】を購入、または読者会員に登録すると、続きをお読みいただけます。

    おすすめ記事

    <プレスリリース>一覧

    愛媛の主要ニュース

    トップ10ニュース

    愛媛の情報なら、愛媛新聞のアプリ。

    欲しい情報をいつでもあなたにお届け!プッシュ通知機能も充実。