全国高校野球・愛媛大会 第4日
【内子 3-5 上浮穴】上浮穴逆転 流れ一気、内子 6回以降得点遠く
2018年7月16日(月)(愛媛新聞)

【内子―上浮穴】6回裏上浮穴1死一、二塁、敵失の間に二走・松岡が生還し4―3と勝ち越す=坊っちゃんスタジアム

【内子―上浮穴】6回裏上浮穴1死一、二塁、敵失の間に二走・松岡が生還し4―3と勝ち越す=坊っちゃんスタジアム
<坊っちゃんスタジアム 1回戦(14時30分)>
【評】中盤のチャンスをものにし上浮穴が逆転勝ちした。1―3の六回、敵失をきっかけに1死一、三塁として、野選や中田の左前適時打などで3点を奪って勝ち越し。投げては古川と池田悠の継投で逃げ切った。
内子は同点の五回、2死一、二塁から佐伯の2点二塁打で3―1としたが、六回以降は得点が遠かった。
◆4番は打たないと◆
【内子・佐伯右翼手】(五回に二塁打を放ち2打点)「4番なのでこういう時に打たないと、と思って打った。両親も来ていたので勝ちたかったが、点を入れることができたし、球場も盛り上がったのでよかった」
【少人数 役割果たす強み 13人の上浮穴】
ベンチ入りを含め、13人で今夏を戦う上浮穴。肌を焼くような暑さの中、相手のミスという小さな穴をこじ開けて逆転につなげた。
2点を追う六回、先頭の吉田が敵失で出塁したのをきっかけに、犠打などを絡めて1死一、三塁とした。5番松岡は「自信があった」と初球からスクイズを敢行。これが野選を誘い、ノーヒットで1点を返した。
ここから流れは一気に上浮穴へ傾いた。続く中田が適時打で同点とし、最後は池田隆が「何も考えず思いっきり振った」。鋭い打球がショートを強襲して敵失を誘い、ボールは転々と外野に抜けていった。
二塁走者の松岡は「(本塁刺殺の)怖さもあったが、『迷ったらゴー』と決めていた」と三塁を回り、砂ぼこりを上げながらヘッドスライディング。セーフの判定を見届けると、雄たけびを上げた。
主将の池田悠は「人数が少ないからこそ、一人一人が自分の役割を果たす。それが強み」と胸を張る。泥だらけのユニホームで校歌を歌うナインの姿が、その言葉を証明しているようだった。