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愛媛豪雨災害

愛媛県内死者25人に 不明1人の捜索続く

2018年7月10日(火)(愛媛新聞)

がれきや土砂が高く積もった崩落現場で女性を捜索する消防隊員ら=9日午後1時ごろ、宇和島市吉田町法花津

がれきや土砂が高く積もった崩落現場で女性を捜索する消防隊員ら=9日午後1時ごろ、宇和島市吉田町法花津

 西日本に停滞する梅雨前線の影響で、愛媛県内は7日に続き8日も南予南部を中心に大雨となった。県災害対策本部によると、9日午後11時までに一連の豪雨での死者は25人となった。安否不明者が1人おり、捜索が続いている。

 

 犠牲者は宇和島市11人、西予市5人、大洲市4人、松山市3人、今治市2人。

 松山地方気象台は8日、宇和島市と愛南町に最大級の警戒を促す大雨特別警報を発表した。2013年8月の特別警報運用開始以降、県内での発表は初めて。

 気象台は、8日午前5時ごろに愛南町付近で解析雨量が約100ミリに達したとして、記録的短時間大雨情報も出した。5~8日に鬼北町では571・0ミリ、西予市では539・5ミリを観測。県内3カ所で7月の日最大1時間降雨量の1位を更新した。

 

 県内全体の状況について、県災害対策本部によると9日午後3時現在、西予市と宇和島市で計約1790世帯が停電しているほか、各地で断水したり電話が不通になったりしている。

 西予市で床上浸水した584世帯には、被災者生活再建支援法が適用され、被害程度に応じた基礎支援金や住宅の再建方法に応じた加算支援金が都道府県会館から支給されることが決まった。他市町についても、詳しい住宅の被害状況が判明し次第、適用を検討するという。

 豪雨災害を受け、県高野連は8日、第100回全国高校野球選手権愛媛大会の開幕日を10日から12日に延期することを決めた。

 

【大洲 浸水4600世帯 肱川氾濫で平成以降最大】

 肱川氾濫などによる大洲市内の家屋浸水に関し、二宮隆久市長は8日、概数で4600世帯(床上3000、床下1600)に及ぶとの見通しを示した。浸水戸数が1197戸と平成以降で最大だった1995年7月と比べても「今回の被災はかなり大きい」と述べ、平成以降最大規模との認識を強調した。詳細判明には1~2週間を要する見通し。

 

 同市大洲の大洲第二水位観測所(肱川橋地点)で7日、詳細な水位の記録が残る63年以降観測史上最大の8・11メートルを記録した。これまで最大だった2004年8月を1・26メートル上回った。国土交通省によると、6日午前8時20分の水位は2・89メートルだったが、24時間後に氾濫危険水位の5・80メートルを超え、7日午後0時20分に8・11メートルを観測。あと約40センチ上がれば決壊の恐れがあった。降り始めの4日午後10時から7日午後2時までの同橋上流域平均雨量は367・4ミリを観測。7日未明からの時間雨量は5時間連続で20ミリを超え、最大35・1ミリに達した。

 

 また、肱川上流の鹿野川ダムと野村ダムでは7日朝、管理開始以降最大の流入量を記録。鹿野川は毎秒3800立方メートル(従来最大値の1・6倍)、野村は1942立方メートル(2・4倍)となり「ダムの能力の限界を超える洪水だった」とした。ダムに入る水量と同量の水を放流する操作の開始は鹿野川午前7時35分、野村午前6時20分。

 

 西予市災害対策本部によると、野村ダム下流域の野村地域で約570棟が床上浸水。少なくとも1981年のダム完成以降、これだけの大規模浸水は初めてとみられるという。

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