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大洲 市民恐怖「一気に増水」

愛媛県内豪雨 肱川氾濫 市街地のむ

2018年7月8日(日)(愛媛新聞)

肱川が氾濫して冠水した大洲市内=7日午後6時10分ごろ(小型無人機で撮影)

肱川が氾濫して冠水した大洲市内=7日午後6時10分ごろ(小型無人機で撮影)

 

周囲が冠水した大洲記念病院=7日午後3時35分ごろ、大洲市徳森

周囲が冠水した大洲記念病院=7日午後3時35分ごろ、大洲市徳森

 肱川が氾濫、市街地に押し寄せる水流―。愛媛県大洲市では7日、各地で住宅や車両などが浸水。断続的に雨が降り続く中、被害を受けた市民らは一気に増水してきた恐怖を語り、被害が広がらないことを願った。

 

 「言葉も出ない。あっという間に町が漬かっていった」。辺り一面冠水した阿蔵の田んぼや住宅を見ながら、下里地区の区長(64)が絶句した。久米小学校に避難した5年の男子(10)は「水が迫ってきて怖かったし、町の様子が変わって残念。早くいつも通りに戻ってほしい」と切実な表情で話した。

 菅田町菅田、農業の男性(72)方の近くにあるお堂には昭和18(1943)年の大洪水の痕跡が残る。「親にこの印まで川の水がきたと教わったが、今回は同じくらいの高さまでつかった。こんなことは今までなかった」。ビニールハウスで栽培するイチゴの苗約1万2千本は、道路が冠水して確かめに行くこともできないという。

 少し上流の大川地区では、肱川に架かる大きな大成橋が濁流によって跡形もなく流されており、川岸には傾いた家屋も見られた。

 水流は徐々に市街地をのみ込んだ。正午ごろには、国道56号の松ケ花交差点付近でとどまっていたが、東部の新谷方面に拡大。午後3時半ごろ、満潮と重なり自宅前の道路が浸水した主婦(66)=新谷=は「午後になり水が押し寄せてきた。嫁いできて40年近くになるが初めて」と話し、会社員の男性(42)も「もうこれ以上降らんとって」と祈った。

 徳森でも広範囲で住宅や車などが浸水。神南山麓の高台にある兄の家に腰の上まで水につかりながら避難したという介護施設職員の女性(49)は「95年のときには近くの実家が床下浸水したが、今日は床上までつかった。この辺りがこんなに増水したのは初めて」と驚いていた。

 西大洲では、地元消防団がボートで冠水した町を回って孤立者を救出。地元の大久保川が氾濫した新谷の商店街などでは、流れ込んだ泥水の処理に汗を流す住民の姿も見られた。

 市水道課によると、肱川の氾濫で午前10時すぎごろから川沿いの上水道と簡易水道の水源地計9カ所が冠水し、取水を停止。7日夜ごろから肱北、五郎、久米、平野、豊茂、戒川の6地区以外の地区で断水する見通し。最大で上水道約1万1千戸、簡易水道約800戸に影響が及びそうだという。

 

【南予 中核病院 停電や浸水】

 豪雨災害に見舞われた南予では、地域の中核となる病院が停電や断水に陥ったり、道路寸断で患者を運べなかったりと、医療への影響が懸念されている。

 宇和島市立吉田病院(吉田町北小路)は7日朝から停電、断水となり、午後4時現在復旧していない。ためていた水や非常電源で入院患者の診療や救急に対応しているが、市や四国電力によると復旧のめどは立っておらず、「長期に及ぶと心配」(同病院)。道路寸断で参集できないスタッフもおり、少人数で懸命の対応が続いている。

 県などによると、大洲市内では大洲記念病院(徳森)が床上浸水、市立大洲病院(西大洲)は周辺道路が冠水した。市立病院では、透析患者は予約があったものの来院できず、受診者がキャンセルしたという。

 西予市立西予市民病院(宇和町永長)は道路寸断のため、通常病院側の車で送迎している透析患者3人を迎えに行くことができなかった。患者と連絡を取り健康に大きな影響がないことを確認しており、今後優先的に受診できるよう対応するという。

 西予市立野村病院(野村町野村)は、午前6時50分ごろから停電。非常電源に切り替え、地元の救急や入院患者対応を行っている。

 

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