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えひめ認知症対策 支え合う地域

<4>久万高原町の歩み 地道な人づくり成果

2018年6月7日(木)(愛媛新聞)

「古味サロン」で体と頭の体操をする参加者。顔なじみがそろい笑顔がはじける=5月23日午後、久万高原町

「古味サロン」で体と頭の体操をする参加者。顔なじみがそろい笑顔がはじける=5月23日午後、久万高原町

 県内一の広い面積で、県内一の高い高齢化率の久万高原町。「だからこそ、皆が住み慣れた地域で住み続けていけるか、それが一番のテーマ。どんなに不便でもやっぱり家がいいだろうから」。長年、町の福祉推進に関わる町地域包括支援センターの畝本幸男係長は、最後の一人まで地域でサービスを提供していくことが行政の役目だと言い切る。

 力を入れたのが疾病や障害のある人々を地域で支える人づくりだ。行政の押しつけではなく、住民自らができることを見つけやすいように、2009年度から「生活・介護支援サポーター養成事業」に取り組む。町社会福祉協議会に委託し、自治会や職場単位のほか学校にも出向く。その中に認知症サポーター養成講座を組み込んだ。

 受講者の中から、自主的に高齢者サロンを開く人々も出てきた。16年に開設した美川地区の「古味サロン」もその一つ。毎月1回、地区の集会所で60~90代の男女12人が集う。

 「体操を続けて体力に自信がつくと外出もしやすくなります」。この日、町の保健師の指導で約1時間、体と頭の体操に挑戦。その後は新茶を味わいながら、おしゃべりを楽しんだ。昔話で盛り上がり、計3時間があっという間に過ぎた。

 「一人で出歩けない人も楽しみにしてくれている。ここがなければ皆、家に閉じこもってしまうかもしれんね」。代表の坂本縫子さん(79)は結婚後、生活研究グループや婦人会の世話役を務めてきた。サロン開設に併せて認知症サポーターになった。「昔から知っている近所の人ならだいたい分かる。おかしいなと思ったら(行政側に)様子を伝えるぐらいはできるかな」。夫国敏さん(87)と一緒に地域への目配りを忘れない。

 「約10年間、人づくりの『種まき』を地道にやってきた」という畝本係長。その成果は認知症サポーターの人数に表れた。3月末で2500人超、総人口に占める割合は28・8%で県内でも突出して1位だ。

 認知症が「痴呆症」から呼び名が変わったことを機に、理解を深めてもらおうと始まった認知症サポーターの養成。県内では12万人を超えた。養成講座の講師役となるキャラバン・メイト数も増え、開講回数は約3500回に及ぶ。

 「周知が進んだこともあるが、自治体の積極的な取り組みでサポーターは増加している」。当初の「認知症サポーター100万人キャラバン」作業部会委員で、今もキャラバン・メイトの講師役として全国で活動する西条市教育委員会の近藤誠さん(57)。「正しい理解が進むことで、認知症になっても安心して暮らせる社会をつくることができる」と、これからも輪が広がることを願っている。

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