地域の水産業学ぶ
南宇和高でベンチャー企業社長が講演
2018年6月2日(土)(愛媛新聞)

南宇和高で水産業の将来などについて講演する藤原さん(右)

南宇和高で水産業の将来などについて講演する藤原さん(右)
愛南町御荘平城の南宇和高校で5月30日、地域の水産業を学ぶ授業があった。1年生約120人が、町内の海域でIoT(モノのインターネット)を活用した魚類養殖技術の開発に取り組む東京のベンチャー企業の藤原謙代表取締役(35)の話を聞き、水産業の未来について関心を高めた。
藤原さんは町内の養殖業者らと連携し、スマートフォンなどでいけすの様子を確認しながら給餌機を遠隔操作するシステムの開発に取り組む自社事業を紹介。「魚類養殖は地球全体では現在の約100倍の生産余地があるとの最新の研究がある」とし、発展性の上で「水産業はこれから面白くなる」と話した。
大学を卒業後、宇宙航空研究開発機構(JAXA)での勤務や、米国のビジネススクールへの留学などを経て、2年前に起業した藤原さん。高校生に「職業に就くことはゴールではなくスタート。やりたいことについて、自分にしかない答えを探してほしい」と呼び掛けた。