ログイン
Myページ
Myページ

愛媛新聞ONLINE

2019
522日()

ログイン
Myページ
愛顔会員Myページ
MENU

新人の挫折、早期離職防止へ

松山赤十字病院で研修看護師制度 始まる

2018年4月4日(水)(愛媛新聞)

インターンシップ(就業体験)中の看護学生を指導する看護師(右)。研修看護師制度では新人が各部署を回りながら技術などを身に付ける=3月19日、松山市文京町

インターンシップ(就業体験)中の看護学生を指導する看護師(右)。研修看護師制度では新人が各部署を回りながら技術などを身に付ける=3月19日、松山市文京町

【3カ月ごと 部署をローテーション】

 臨床現場で求められる看護師の実践能力と、看護学校などで習得した技術レベルとのギャップに戸惑う新人看護師は少なくない。学生から看護師へのスムーズな移行を支えようと、松山赤十字病院(松山市文京町、横田英介院長)は2018年度から、新人が各部署を3カ月ごとにローテーションで研修する「研修看護師」制度を始めた。経験不足による挫折や早期離職を防ぎ、病院全体の看護の質向上につなげる。

 

 4月に配属先を決め、各病棟で新人を指導している現在の研修に対し、研修看護師制度は4~6月を基礎期間、7~9月をローテーションⅠ、10~12月を同IIと設定。新人は各病棟に配属された後、内科系と外科系の1部署ずつを回る。

 内科系は関連外来、救急外来、地域医療連携室を、外科系では手術室、集中治療室(ICU)を経験。基礎技術の習得に加え、診療の流れもつかみ、患者一人一人に合わせた継続看護を学ぶ。1月以降は2年目に所属予定の部署で研さんを積む。

 看護部の酒井富美看護副部長(55)は「移行期の1年は学びを優先させたい。社会人として必要とされる行動や心構えも身に付けてもらえれば」と説明する。

 制度導入の背景には新人看護師の早期離職や医療の高度化がある。同病院には毎年約40~50人が就職するが、1年以内の退職者の割合は約4~13%で推移。高齢化に伴い、患者の疾患も複雑化し、各疾患に配慮したケアや知識が問われる。

 新人を対象にしたローテーション研修は08~09年度にも実施され、看護技術の習得に一定の成果があったという。同病院でも今後課題となる看護師不足などを考慮し、教育理念を見直すなどして今回新たに導入。臨床現場での指導者らの養成強化に14年度から取り組み、新人の受け入れ態勢を整備してきた。

 研修中は、悩みや不安を抱えた新人が仲間と語り合える場を定期的に開くほか、勤務2~4年目の先輩看護師「ジュニアプリセプター」がサポート役となり、フォローに力を入れる。

 同部の浅野光教育担当係長(46)は「従来と比べれば広く浅くにはなるが、経験できる基礎技術は増える」と強調。多職種の職員と出会う機会にもなるとし「将来のキャリアを考える上で良い刺激になれば。病院全体で新人を育て、ともに成長したい」と意気込む。

 看護の質を高めるとともに新卒者の早期離職を防ごうと、新人看護師を採用する病院では10年度から卒後臨床研修が「努力義務」となっている。全国の赤十字病院・健康管理センターでは計92カ所のうち約3割がローテーション研修を取り入れているという。

    おすすめ記事

    <プレスリリース>一覧

    愛媛の情報なら、愛媛新聞のアプリ。

    欲しい情報をいつでもあなたにお届け!プッシュ通知機能も充実。