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軽度認知障害、早期発見が鍵

愛媛大病院、スクリーニングテスト拡充

2018年3月24日(土)(愛媛新聞)

愛媛大医学部附属病院抗加齢・予防医療センター「アンチエイジング相談外来」で4月から導入されるスクリーニングテスト=12日、東温市志津川

愛媛大医学部附属病院抗加齢・予防医療センター「アンチエイジング相談外来」で4月から導入されるスクリーニングテスト=12日、東温市志津川

 物忘れが増えてくると、不安に思い、認知症を疑う中高年も少なくないのでは。認知機能が正常より低下しているものの、日常生活への支障がない状態を「軽度認知障害(MCI)」と呼ぶ。この段階を早く見つけ、適切に対応すれば認知症の発症を抑えられるケースもあることから、近年、MCIへの注目が高まっている。

 

 MCIは物忘れなどの症状があり、認知症予備軍とされる。厚生労働省研究班の2012年調査では、認知症の65歳以上の高齢者は全国に推計462万人。MCIは400万人とみられ、高齢者の約13%に当たる。MCIから認知症に進行する人の割合は5年で約40%とされる一方で、約30%の人は認知機能が回復すると考えられている。

 「認知症はいまだに特効薬がないため、MCIの早期発見、早期介入が重要になる」。愛媛大医学部附属病院抗加齢・予防医療センターの伊賀瀬道也センター長はこう強調する。

 MCIかどうかを調べるには、病院などでスクリーニングテストを受ける。同センターでは06年の開設当初から、動脈硬化に特化した人間ドック内で実施しており、受診者(平均年齢約65歳)の約14%がMCIとされた。

 より多くの人に受けてもらい、認知症の発症予防につなげようと、4月からは、さまざまな医療相談を受け付ける同センターの「アンチエイジング相談外来」に「あたまの健康度チェックコース」を設けテストを導入。10個の単語を覚えて即座に思い出す作業などを通じ、記憶や決断に関わる機能を評価する。保険適用外の自費診療で、費用は初診料も含め1万800円。

 認知症のリスク要因には、糖尿病や高血圧といった生活習慣病をはじめ、心臓や血管、脳の疾患などがある。テスト後は発症予防に向け、生活習慣病の治療などについて医師が専門的なアドバイスをする。伊賀瀬センター長は「半年、1年後と定期的にチェックすれば、認知機能の変化を把握できる。度忘れなどの気になる症状や持病があれば、脳の健診のような形で気軽に受けてほしい」と話す。

 認知機能の低下を防ぐため、家庭などでできることはあるだろうか。MCIの段階で低下する機能は、体験したことを思い出すエピソード記憶▽複数の作業を同時に行うときに注意を配る注意分割機能▽段取りを考えて実行する計画力―といわれている。聖カタリナ大人間健康福祉学部の秋山昌江教授(介護福祉学)は「この三つを意識して使うと予防に効果がある」と説明する。

 例えば、エピソード記憶を向上させるには2、3日前の日記を書いたり、購入した商品のレシートを見ずに家計簿を付けたりするのが有効だという。複数の料理を同時進行で作ることで注意分割機能が、旅行や効率のよい買い物の計画を立てると計画力が鍛えられる。

 秋山教授はこのほか、週2日以上の有酸素運動やバランスのよい食事を挙げる。「家族や友人とウオーキングを楽しむなど人との交流も大切。日常生活の中に取り入れてもらえれば」と呼び掛ける。

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