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愛媛出版文化賞 受賞者に聞く

<6>奨励賞/第2部門 美術 「生誕140年 杉浦非水 開花するモダン デザイン」(「杉浦非水展」実行委員会)県美術館 長井健、喜安嶺編

2018年1月11日(木)(愛媛新聞)

「郷土作家に光を当てる企画を大切にしたい」と語る県美術館学芸員の長井健さん(右)と喜安嶺さん

「郷土作家に光を当てる企画を大切にしたい」と語る県美術館学芸員の長井健さん(右)と喜安嶺さん

 日本のモダンデザインのパイオニアとして知られる松山市出身の杉浦非水(1876~1965年)。本書は県美術館が昨年2~3月に開いた非水の足跡をたどる生誕140年記念展の図録で、約7千点のコレクションを所蔵する同館が心血を注いだ力作だ。

 「三越の非水か、非水の三越か」と称されることになった三越百貨店のポスターをはじめ、スケッチ、図案集など約600点を収録した。解説に加え、歌人として活躍した妻翠子との関係など多様なテーマのコラムを掲載。従来、取り上げられることがなかったブックデザインにも初めて焦点を当て、その全貌を浮き彫りにしている。図録の装丁にもこだわり、表紙の裏側に貼る見返しには、非水が手がけた「カルピス」の包装紙をイメージしたデザインを用いた。

 記念展と図録編集を担当した学芸員の長井健さん(43)は「非水の再評価や、研究の基礎資料となること、コレクションの周知を目指した。実は賞を意識していた。非水は本館が最重視している人物の一人。これで取れなかったらどうするんだ、というぐらいの気持ちで取り組んだ。評価をしていただきほっとしている」と受賞を喜ぶ。

 長井さんは、非水の魅力を「日本の伝統と西洋のモダニズムを融合させたのが非水のデザイン。バランスが絶妙だからオシャレで親しみやすい」と語る。記念展には20代の来館者が目立ったそうで、長井さんをサポートした学芸員喜安嶺さん(35)は「今の感覚で見ても色あせない魅力を持っている証し」と力を込める。

 2人は「郷土作家の再評価こそ公立美術館の役割。一人でも多くの人に『愛媛にこんな人がいたんだ』と思ってもらえるような企画を続けたい」と意欲を新たにしている。

 

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