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愛媛出版文化賞 受賞者に聞く

<1>部門賞/第1部門 研究・評論 「癒し 地域包括ケア研究」(創風社出版) 聖カタリナ大学・聖カタリナ大学短期大学部 開学記念論文編集委員会編

2018年1月6日(土)(愛媛新聞)

「本書が地域再編の一助になれば」と語るホビノ・サンミゲル学長(左)と恒吉和徳学部長

「本書が地域再編の一助になれば」と語るホビノ・サンミゲル学長(左)と恒吉和徳学部長

 第33回愛媛出版文化賞(公益信託愛媛出版文化賞基金、愛媛新聞社主催)の部門賞4点、奨励賞3点が決まった。作品に込めた思いを著者に聞き、受賞作品の概要とともに紹介する。

 

【つながりで心豊かに 高齢者の生活支援考察】

 聖カタリナ大の教員らが社会福祉や看護、宗教学などそれぞれの専門分野から、「心の癒やし」をテーマに書き下ろした14編の論文をまとめた。県内の高齢者ケアの現状などを踏まえ、住み慣れた地域で心豊かに暮らし続けるための課題や展望を提言している。

 短期大学部が2016年に開学から50周年を迎え、18年には大学が開学30周年に当たることを記念して刊行した。13年から発行している研究叢書(そうしょ)の第4集に位置付ける。

 著作は「いやし 隣人を大切にする心」「こころ豊かな地域支援活動」「看護教育のあり方」の3部構成。「―地域支援活動」は10編からなり、離島と都市部のお年寄りの暮らしや、交流の場などを実際に調査し、高齢者らの生きがいや社会との関わりを探った。

 地域包括ケアを考察した論文では俳人正岡子規を例に挙げ、闘病や句作の支えに家族の看病や門人たちのコミュニティー、自然による癒やしという三つのケアがあったと指摘。地域包括ケアの方向性をコミュニティーや自然との「つながり」の回復に求めている。

 高齢者の生活と必要な支援について論じた恒吉和徳人間健康福祉学部長(52)は「向こう三軒両隣を大切にする気持ちが暮らしの豊かさに還元される」と語る。県内でも高齢化のレベルや生活環境は市町によって異なるとし「地域の現状を再認識し、ニーズに合った支援体制を構築することが課題だ」と力を込める。

 多くの教員が参加した共同研究書は初めてだったが、完成には手応えを感じているという。早くも次回は子育てやまちづくりなどを取り上げたいと構想を描く。ホビノ・サンミゲル学長(76)は「17年には看護学科を新設し、ケアに携わる多様な人材の養成に取り組んでいる。教育活動の成果を収めた本書が地域再編の一助になれば」と願う。

 

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