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[E4巻頭特集]愛媛の酒蔵の挑戦

<上>インバウンド向け酒税免税制度がスタート

2018年1月1日(月)(愛媛新聞E4編集係)

石鎚酒造

石鎚酒造

石鎚酒造

石鎚酒造

 和食と日本酒―繊細な日本伝統の食文化が海外で注目を集め、「和食ブーム」と相まって、「清酒」の輸出額は7年連続で過去最高を記録している。一方、インバウンド(訪日外国人客)も、飛躍的な伸びを示す。国際化が進む「日本酒」と「観光」を結び付け、効果の拡大を図ろうと、「訪日外国人旅行者向けの酒税免税制度」が2017年10月1日にスタートした。12月1日現在で愛媛県内の3蔵が許可を受け、同制度を始動させた。酒蔵ツーリズムや、インバウンドの地方誘客へと発展させる起爆剤となるか。

 

【和食ブームが牽引 日本酒輸出7年連続増】

 「日本酒の輸出量は毎年、二けた以上の伸びを示している。ただ、生産量全体の4%未満。現状は国内販売が主体。将来的に考えると、輸出量の拡大に取り組んでいかなければならない」。愛媛県酒造組合理事長を務める石鎚酒造(西条市)専務の越智浩さんは日本酒のグローバル展開を見据える。

 

 財務省貿易統計によると、清酒の輸出金額は、2009年の71億8400万から7年連続で増え続け、2016年には対前年比11.2%増の155億8100万となった。国(地域)別の輸出先は米国が3分の1を占めてトップだが、香港、韓国、中国、台湾、シンガポール、ベトナムを合わせたアジア地域が全体のほぼ半分を占め、前年比で15%増加している。

 

 

シンガポールで愛媛の地酒を中心に取り扱う常設バーの開店を祝う関係者=2017年4月16日

シンガポールで愛媛の地酒を中心に取り扱う常設バーの開店を祝う関係者=2017年4月16日

シンガポールで愛媛の地酒を中心に取り扱う常設バーの開店を祝う関係者=2017年4月16日

シンガポールで愛媛の地酒を中心に取り扱う常設バーの開店を祝う関係者=2017年4月16日

 背景には、海外での和食ブームがある。2013年12月、「和食:日本人の伝統的な食文化」と題して、ユネスコ無形文化遺産に登録されたことが海外の和食ブームの追い風となった。2008年から、海外輸出の取り組みを始めたという八木酒造部(今治市)社長の八木伸樹さんは海外視察の経験を基に「和食ブームとともに日本酒が好意的に迎えられている」と語る。

 この波に乗り、愛媛関連でも2017年4月、シンガポール中心部の商業施設に県内約10蔵元の日本酒が楽しめる「ISHIZUCHI SAKE BAR」がオープン。海外販路開拓の足掛かりとして期待されている。

 

【急増するインバウンドの受け皿に】

 訪日外国人客数は2012年以降、飛躍的に伸びている。日本政府観光局(JNTO)の統計によると、2011年の総数は621万8752人だったが、2016年には、2403万9700人と約4倍に増加。2017年は11月までの速報値で前年を越える約2600万人に達した。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、さらに増加が予測されている。

 

 

 日本文化を世界に売り込む「クールジャパン戦略」の一環に日本酒も位置付けられている。観光庁は、「酒税免税制度」を、外国人旅行者が「日本の酒」をより買い求めやすくすることで、酒蔵ツーリズムを推進し、地方への誘客を進めるための制度と位置付ける。

 新制度では、消費税が免税となる「輸出物品販売場」の許可を受けている酒蔵(酒類製造場)が新たに許可申請することで、訪日外国人旅行者に販売する酒類は、消費税に加えて酒税も免税される。税抜き価格で5,000円以上を購入した場合が対象だ。12月1日現在で、登録した県内の酒蔵は、石鎚酒造(西条市)、八木酒造部(今治市)、梅美人酒造(八幡浜市)の3蔵。今後も増加が見込まれている。

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