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骨粗しょう症予防期待

愛媛大助教ら骨の代謝調節機能解明

2017年12月27日(水)(愛媛新聞)

CCR5が破骨細胞の機能を調節する仕組みを説明する李智媛助教=26日午前、東温市志津川

CCR5が破骨細胞の機能を調節する仕組みを説明する李智媛助教=26日午前、東温市志津川

【HIV感染関与のタンパク質分子「CCR5」】

 愛媛大プロテオサイエンスセンターは26日、エイズウイルス(HIV)の感染に深く関わるタンパク質分子「CCR5」に、骨の代謝を調節する働きがあることを解明したと発表した。20日に国際科学雑誌ネイチャーコミュニケーションズに掲載。CCR5の機能を阻害する抗HIV薬マラビロクを、骨粗しょう症の予防や治療に使える可能性が出てきたという。

 センターのバイオイメージング部門(東温市志津川)によると、CCR5はリンパ球細胞の表面にあるタンパク質分子。HIVはCCR5と結合することでリンパ球細胞に侵入する。マラビロクはHIVより先にCCR5と結合し、感染を阻害。HIV感染者の発症予防に貢献しているが、長期服用による骨粗しょう症などへの影響に関する基礎研究が進んでいなかった。

 李智媛助教(39)や部門長の飯村忠浩教授(53)らのグループは破骨細胞の表面にCCR5が存在することや、既存薬のみの場合に比べマラビロクを併用した方が骨粗しょう症になりにくいとの臨床報告などに着目し、2013年から研究を開始。培養したヒトの破骨細胞にマラビロクを投与すると、破骨細胞の機能を阻害することを発見した。

 人為的に骨粗しょう症を誘発するマウス実験では、遺伝的に正常なグループの骨量が半分ほど減る一方、CCR5遺伝子を欠損させたグループではほとんど減らなかったため、CCR5を阻害すると破骨細胞の機能が低下し骨粗しょう症を予防できると結論づけた。

 「日本に来て10年目に、いい論文を書くことができた」と喜ぶ韓国出身の李助教は「本当にマラビロクが骨に効くのかどきどきしながら実験していたが、狙った結果とぴったり合っていた。骨粗しょう症など一般的に知られる病気の予防や治療に、今回の基礎研究が役立てばうれしい」と話した。

 

 【骨代謝】 破骨細胞が古い骨を溶かして吸収する一方で、骨芽細胞が吸収された部分に新しい骨を形成する「リモデリング」という代謝を繰り返している。骨は成長期に活発に作られ、骨量は20代でピークを迎える。40代ごろからは加齢とともに破骨細胞が増え、骨代謝のバランスが崩れて骨粗しょう症などを引き起こす。

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