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障害者アスリートの素顔

[5]ソフトボール投げ 伊関創史選手 「もっと上へ」 続く挑戦

2017年10月28日(土)(愛媛新聞)

ソフトボールの遠投を繰り返す伊関創史選手=9月23日、松山市山越4丁目

ソフトボールの遠投を繰り返す伊関創史選手=9月23日、松山市山越4丁目

 握りを確認する。体を後ろへしならせる。投げる角度は斜め45度。飛距離が最も伸びる放物線を頭に描く。9月下旬、松山市の愛媛大山越グラウンドで、陸上聴覚障害男子1部ソフトボール投げに出場する元高校球児の伊関創史選手(18)=宇和島看護専門学校1年=は黙々と遠投に励んでいた。

 先天性の難聴で左耳が聞こえず、右耳は補聴器を付けている。持ち味は強い肩と俊足。宇和高3年だった2016年の夏は高校野球の愛媛大会で3番右翼手として活躍し、初戦突破にも貢献した。

 野球部引退後、補聴器の調整などで通っていた宇和特別支援学校で掲げられていた岩手大会出場選手の懸垂幕を見て「スポーツを続けたい」との思いが芽生えた。障害者の陸上チーム「愛アスリートクラブ」に入り、16年10月から強肩を生かしてやり投げに打ち込む。デフリンピック日本代表の佐藤将光選手(松山聾学校教諭)からフォームの指導を受け、吉田高校陸上部の練習にも参加する。上半身の筋力アップを図り、野球と異なる腕の使い方にとまどいつつも、少しずつ力を付けてきた。

 最初は10メートルも投げられなかったが17年4月、初出場の大会で50メートル近くの記録をを出し、5月の大分パラ陸上では51メートル36に記録が伸びた。7月、国体選考も兼ねた愛媛選手権では50メートル04を投げ8位に入った。「まだ初心者」と控えめだが「もっと上のレベルに行きたい。国体にも出たい」と夢は膨らむ。

 ソフトボール投げは、やり投げと並行して練習。肩甲骨周辺の柔らかさを生かせる種目だ。今年の全国障害者スポーツ大会では、5月の大会で出した67メートル90を上回る80メートルを目指す。

 小学生までは家族らに支えられてきたが、中学で野球に出合い、仲間とプレーするうち「周りに貢献したい」という気持ちが強くなった。宇和高では生徒会副会長も務めた。看護師の道を進んでいるのも人の役に立ちたいとの思いからだ。

 今大会では旗手を務め、100メートルにも出場する。「障害がある子どもにスポーツや社会(の中で生きる)の楽しさを伝えたい」。18歳の挑戦は始まったばかりだ。

=おわり

 

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