ログイン
Myページ

愛媛新聞ONLINE

2017
1023日()

ログイン
Myページ
MENU

つなぐ 国体の遺したもの

<2>スポーツ専門員 一流の技、指導でも貢献

2017年10月13日(金)(愛媛新聞)

ボクシング成年男子フライ級で優勝し、少年種別の高校生らと喜びを分かち合う嶋田亨選手(右)=9日午後、松前町筒井の松前公園体育館

ボクシング成年男子フライ級で優勝し、少年種別の高校生らと喜びを分かち合う嶋田亨選手(右)=9日午後、松前町筒井の松前公園体育館

 男女総合2位に欠かせない愛媛の戦力となったのが、県内外から集めた全国トップ級の成年選手たち。県は2014年度からスポーツ専門員制度を導入し、県内の強化指定校などに配置した。専門員49人に加え、国体に向けて県内の企業や団体、自治体が受け入れた有望選手(一部指導者含む)は計260人以上(17年4月現在)に上った。

 10年の千葉国体では、翌年に開催を控える山口県選手団の中に同県に居住実態のない選手が出場する問題が発生。過剰に有力選手を移住させる強化手法は「天皇杯至上主義」として批判されてきた。ただ、地元のジュニア選手にとって専門員は、一流の技や競技姿勢などを直接学べる貴重な存在だったのも事実だ。

 ボクシングフライ級で初優勝を飾った嶋田亨選手(宮崎県出身)は15年に専門員となり、松山工業高校を拠点に地元高校生の指導にも力を注いだ。愛媛国体では少年種別でも4人が入賞し「来たばかりのころとは比べものにならないくらい力がついた」と目を細める。体操でも、成年男子で初優勝した専門員らと一緒に研さんを積んだ少年男子も初の入賞を果たす「相乗効果」が生まれた。

 こうした有力選手たちの国体後の進路への思いはさまざま。空手組手個人重量級を制した本田哲也選手(広島県出身)は国体前に県内定住を決意し、松山市役所に就職した。ボクシングミドル級で2連覇した高橋諒選手(山形県出身)も「愛媛で強い選手を育てて恩返ししたい」と語る。

 一方、五輪などさらに上の舞台を目指す選手の抱える事情は複雑だ。競泳の西村駿弥選手(松山市出身)は「東京五輪を本気で目指すなら、愛媛での活動を諦めざるを得ないかもしれない」と語る。県内にはアスリートが常時使用できる施設がなく、競い合える同年代の選手が少ない点などを挙げ、次の所属先を検討している。

 県国体競技力向上対策課は「たとえ現役を退いても指導者として残ってほしい。個々の事情も大事にし、受け皿を用意する努力はしていきたい」と県内定住を促していく考えで、近く専門員との面談を開き、意思を確認する方針だ。

選手名鑑

おすすめ記事

愛媛の情報なら、愛媛新聞のアプリ。

欲しい情報をいつでもあなたにお届け!プッシュ通知機能も充実。