愛媛国体第7日
ソフトテニス 成年男子愛媛2回戦敗退 成年女子愛媛、初戦で涙
2017年10月7日(土)(愛媛新聞)
ソフトテニスは6日、大洲市の八幡浜・大洲地区運動公園テニスコートで成年男女の準々決勝までを行い、愛媛勢は男子が2回戦で岩手に1―2、女子は1回戦で広島に1―2で敗れた。
愛媛 2(単0―1)1 新潟
(複2―0)
○青木雅 4―2 国松貴
奥嶋 新倉
正岡 2―4 因 ○
○村上 4―1 国松健
津村 星野
▽2回戦
岩手 2(単1―0)1 愛媛
(複1―1)
吉田 2―4 青木雅○
泉山 奥嶋
○伊藤 4―2 正岡
○山田 4―3 村上
南郷 津村
▽成年女子1回戦
広島 2(単1―0)1 愛媛
(複1―1)
○岡部 4―2 森田
矢多部 渡辺
○尾上 4―3 奥嶋
梶原 0―4 赤瀬 ○
福田 曽我部
【成年男子愛媛 あと一歩、2回戦敗退】
成年男子は粘り及ばず2回戦で力尽きた。津村は「勝ち切ってみんなを笑顔にしたかった」と唇をかんだ。
岩手との2回戦。1―1で勝負は第2ダブルスの村上、津村ペアに託された。しかし「完全に後手に回ってしまい」(村上)3ゲームを連取され、後がなくなった。
「わっしょい」―。劣勢の場面で2人の背中を押したのは、コートを取り囲んだ愛媛の応援団だった。「うつむいていられない」。背水の陣で攻めに転じるとクロスへの返球に狙いを定め、次々に強打を決めていった。
3―3に巻き返したが、最後は「少し力んでしまった」。あと一歩及ばず、地元国体優勝の夢は途絶えた。
健闘をたたえる拍手の中、選手たちは「体験したことのない応援の中でプレーできたことに感謝したい」とコートを後にした。
【成年女子愛媛 接戦及ばず初戦で涙】
試合前、手をつないで円陣を組み、観客の手拍子で士気を高めた成年女子愛媛勢は初戦で広島に1―2で敗れ、涙をのんだ。
第1試合の森田、渡辺ペアは雨の中、後衛・森田のストロークや前衛・渡辺のスマッシュで果敢に攻めたが、2―4で敗北。森田は「ボールの入り方が悪かった。納得いく試合ではなかった」と無念さを吐露した。
第2試合のシングルスで、奥嶋は追いつ追われつの展開。クロスで引っ張りラリーを繰り広げるも、3―4で競り負けた。第3試合の赤瀬、曽我部ペアはベテランの貫禄を見せ4―0で勝利した。
小倉監督は「選手のコンディションは良かった。僕のオーダーミス」と悔やみ「応援もいただいて選手もよくやった。残念」と目を赤くした。
【曽我部里穂(そがべ・りほ 太平洋工業)赤瀬早紀(あかせ・さき 太平洋工業) 最後の国体、亡き恩師へ】
「もともと愛媛国体を区切りにするつもりだった」。松山商業高在学中からペアを組んで約10年。曽我部里穂と赤瀬早紀は2017年度で引退するため、最後の国体になった。亡き恩師への思いを胸に、最後の試合に全力をぶつけた。
高校時代の恩師、尾後秀樹さんは2人の指導に熱心に取り組んだ。地元国体出場をにらみ岐阜へ「修行」にも出した。しかし、尾後さんは愛媛国体を見ることなく12年6月、病気のため49歳で亡くなった。
試合前、2人は尾後さんの墓前に行き「2人で頑張るので見守ってください」と伝えた。「最後だから思い切り楽しもう」と試合に臨み、自分たちらしい息の合ったプレーで4―0で完勝した。
「地元国体はなかなか経験できないし、出場は名誉なこと」と話した曽我部と赤瀬。チームは負けたが悔いはなく、応援してもらえて幸せだと感じたという。「先生やスタッフの人たちなど、皆さんのサポートのおかげです」と口をそろえ感謝した。