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引き金はネットゲーム

子規・漱石、女性人気急上昇  

2017年9月19日(火)(愛媛新聞)

子規記念博物館で開催中の特別展で、子規の絵画を鑑賞する女性=18日午後、松山市道後公園

子規記念博物館で開催中の特別展で、子規の絵画を鑑賞する女性=18日午後、松山市道後公園

DMM GAMESのオンラインゲーム「文豪とアルケミスト」に登場する正岡子規(右)と夏目漱石=ゲーム画面より

DMM GAMESのオンラインゲーム「文豪とアルケミスト」に登場する正岡子規(右)と夏目漱石=ゲーム画面より

子規や漱石を題材にした同人誌や缶バッジ。左が生誕150年を記念して発行された「ふたりが喋ってる」

子規や漱石を題材にした同人誌や缶バッジ。左が生誕150年を記念して発行された「ふたりが喋ってる」

【のぼさんが イケメンキャラで もてもてに】

 今年、生誕150年を迎えた正岡子規(1867~1902年)、夏目漱石(1867~1916年)の人気が女性の間で高まっている。引き金となったのは、意外にもオンラインゲーム。現代風のイケメンに生まれ変わった文豪のキャラクターや、史実を踏まえた会話、忠実な手紙のやりとりなど凝った演出が女性たちの心を捉えているようだ。

 

 ゲームは「DMM GAMES」(東京)の「文豪とアルケミスト」で、明治から昭和期の文豪が現代に転生し、汚染された文学書を浄化するために戦う設定だ。ファンの中には漫画などの2次創作を手がける人も多く、ツイッターではイラストやゲーム、史実に関連したツイートが四六時中、流れている。子規のみの場合は「のぼさん」、漱石と2人セットの場合は「なつしき」「しきなつ」と略されるのが定番で、森鷗外が絡むと「しきもりが―」という具合だ。

 

 文学的関心への呼び水にもなっており、人間関係や人生を調べ、作品を読み込むファンもいる。漱石が自分を「郎君」と称し、子規を愛人に見立ててしたためた1889(明治22)年9月の書簡などが人気のようで、「こんなことを書けるなつしきって…」といった会話が交わされている。

 

 松山を訪れた県外のファンが子規記念博物館など関連施設の感想をつぶやくこともある。17日に子規博を訪れた名古屋市の40代ゲームユーザーは「史実を取り入れたところが面白くて、調べるようになった。子規は短く壮絶な人生だったのに仕事量がすごい。調べるほど好きになっていく。若い人ともやりとりしているので人気の幅の広さも実感している」。子規を題材にした小説を書くこともあり「また来たい」と目を輝かせていた。

 

 8月に続いて今月下旬に松山を訪問予定の日本大芸術学部1年、元吉美音さん(18)は、4月に神奈川近代文学館(横浜市)の生誕150年記念展を見学。1897(明治30)年2月に子規が漱石に送った手紙を見て一気に好きになったという。

 

 新体詩に押韻を取り入れようとしていた子規は「頭がわれるやうに苦しい」と書きながら「出来(でき)て見ると下手でも面白い。病気なんどはどうでもいいと思ふ」と述べている。「あんな(病気の)体で好きなことに夢中になるエネルギーに感動した」と元吉さん。ゲームの子規については「バットを持って健康的なキャラクターなのがうれしい。子規は『文豪漱石』を知らないから学生時代のノリで話す。漱石も君は相変わらずだな、という感じで受け入れている。そういう掛け合いも楽しい」と話した。

 

 8月には子規・漱石生誕150年を記念した同人誌「ふたりが喋(しゃべ)ってる」が刊行された。同ゲームユーザーを含む子規・漱石ファン17人が小説や漫画などを執筆。漫画を掲載した子規庵保存会(東京・根岸)の20代のボランティアスタッフあさづけさん(ペンネーム)は「好きになったのは中学時代。こんな時代がくるとは思わなかった。入り口がどうであれ、純粋に子規が好きな人が増えることがうれしい」と話している。

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