ふるまい料理特集 発信!上浮穴高記者
花粉ねり汁(久万高原町)
2017年8月11日(金)(愛媛新聞)
久万高原町のラグビー会場では、地トウキビをひいた粉を使った「花粉(はなこ)ねり汁」がふるまわれる。山里の郷土料理は、シチューのようなとろみがついた素朴な味わいだ。
地トウキビは、やせた土地でも育てやすく、昔から米の代用品として栽培されていたという。同町生活研究協議会の渡部栄子会長(71)は「今のスイートコーンではなく、在来種の固いトウキビを生のままひいたのが花粉。昔の味を知ってほしい」とアピールする。
7月10日の試食会では、同協議会と同町連合婦人会が協力して調理した。鶏肉、干しシイタケ、ニンジン、ゴボウをだしで煮込み、溶いた花粉を入れる。渡部会長は「花粉は、だしで練って入れるとだまになりにくい。野菜は家にあるものでいいけどゴボウは必ず入れて」と味のポイントを教えてくれた。

上浮穴高校生記者

上浮穴高校生記者
河野忠康町長は「もう少し歯ごたえがあるものを入れてもいいのでは」などと提案。本番までに具の改良が決まった。
もう一品として「しめじ飯」も選ばれた。上浮穴高森林環境科が生産している「上高シメジ」を使う予定。香りがよく、林業まつりでは「奪い合いになるほど大人気」という自慢の食材だ。
選ばれた料理には久万高原町への「愛」と選手や来場者への「おもてなし」の心が詰まっている。
【目線】
写真撮影では、食材や料理をどう美しく見せるか苦労した。光の加減を変えながら角度も考えてシャッターを切った。久万高原町のおもてなしで選手や来場者たちに笑顔になってもらい、国体を盛り上げてほしい。(木)
花粉ねり汁の材料4人分
- 花粉(はなこ)
- 200~250g
- 干しシイタケ
- 5枚
- ニンジン
- 2本
- 油あげ
- 2枚
- ごぼう
- 2本
- タマネギ
- (中)1個
- ネギ
- 適量
- 鶏肉(もも)
- 200~250g
- だし、みりん、しょうゆ、サラダ油
- 各適量
花粉ねり汁の作り方
① 干しシイタケ、ニンジン、油揚げ、タマネギは適当な大きさに切る。鶏肉は一口大くらいに。ごぼうはささがきにし、アクを抜く。
② 鍋にサラダ油を熱し、鶏肉を炒めた後、他の材料も炒め合わせ、出汁を加えて柔らかくなるまで煮る。
③ みりん、しょうゆで濃いめに味付けをする。
④ ③が沸騰したところに、水でといた花粉を少しずつ入れかきまぜる。程よくとろみがつけば、できあがり。
⑤ 器に盛りつけ、お好みで、刻みネギを入れる。
② 鍋にサラダ油を熱し、鶏肉を炒めた後、他の材料も炒め合わせ、出汁を加えて柔らかくなるまで煮る。
③ みりん、しょうゆで濃いめに味付けをする。
④ ③が沸騰したところに、水でといた花粉を少しずつ入れかきまぜる。程よくとろみがつけば、できあがり。
⑤ 器に盛りつけ、お好みで、刻みネギを入れる。