ふるまい料理特集 発信!野村高記者
ちゃんこ鍋(西予市)
2017年8月11日(金)(愛媛新聞)
相撲といえば「ちゃんこ」。西予市野村町の相撲会場でふるまう料理は、開催が決まった時点で早々に決まった。味は地元出身・片男波親方(元関脇玉春日)の片男波部屋の直伝だ。
作るのは野村地域婦人会(池田富子会長)の皆さん。実は11年前から「乙亥大相撲」会場で毎年提供している。担当者の今岡しずかさんは「四苦八苦して今の味にたどり着いた。11年分の自信がある」と胸を張る。
野村のちゃんこはだしが勝負。早朝や前夜から4時間かけて鶏ガラをトロトロになるまで煮込み、付きっきりでアクをとる。決め手は地元特産の干しシイタケを加えることだ。

野村高校生取材班

野村高校生取材班
具材は愛媛産の野菜や肉など10種類以上がどっさり。みそ味や塩味などスープに合わせて種類を変える。もともとの部屋の味は、何杯も食べる力士向けの薄味だが、野村では1杯でちょうどいい味付けにアレンジしている。
7月7日は野村高相撲部員が参加した試食会があり、用意された50人前は瞬く間に完食。住木厳太主将(18)は「とてもおいしい。野菜もたくさん入って栄養バランスがよく、もっと食べたい」。
婦人会では競技期間中、巨大鍋を使って1800人前を作る。婦人会担当者らは「一生で一番忙しい3日間になるが、一生で一番の思い出になる。真心を込め頑張って作る」と意気込みを語った。
【目線】
ちゃんこ鍋の調理場はかなり暑く、熱中症になるのではないかと心配したほど。そんな中で作ってもらったちゃんこの味は、みそとだしが全体を引き立て、優しさを感じる味だった。(U)
ちゃんこ鍋(みそ味)の材料30人前
- 豚バラ肉
- 1kg
- こんにゃく
- 5玉
- 大根
- 1.5本
- にんじん
- 3本
- シイタケ
- 3パック
- ゴボウ
- 3本
- ハクサイ
- 2玉
- エノキ
- 6本
- シメジ
- 6本
- 厚揚げ
- 3袋
- 薄揚げ
- 6枚
- 長ネギ
- 6本
だし30人前
- 鶏ガラ
- 6本
- コンブ
- 1枚
- 煮干し
- 適量
- 干しシイタケ
- 適量
- 削り節
- 適量
- 味噌
- 600g
- にんにく
- 1片
- ショウガ
- 1片
ちゃんこ鍋(みそ味)の作り方
①鶏ガラ、干しシイタケなどをじっくり煮込んでだしをとる。
②具財を一口大に切って、根菜類など火の通りにくいものを先に煮込む。
③調味料(塩、しょうゆ、みりんなど)で味を調える。
④肉類を煮込む。
⑤最後に、青み野菜、キノコなどを入れ、味付けを微調整して完成。
②具財を一口大に切って、根菜類など火の通りにくいものを先に煮込む。
③調味料(塩、しょうゆ、みりんなど)で味を調える。
④肉類を煮込む。
⑤最後に、青み野菜、キノコなどを入れ、味付けを微調整して完成。