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発信!高校生記者 特大号<vol.2>

障害者の働く場に 花づくりで事業所連携 西条高取材班

2017年5月1日(月)(愛媛新聞)

 

 「えひめ国体」を花のプランターで盛り上げよう―。県内では学校や公民館でボランティアによる「花いっぱい運動」が展開されているが、西条市では、障害者の就労を視野に入れた独自の「国体の花」を咲かせる取り組みが進んでいる。

 「国体という大きなイベントを『よかった』だけで終わらせたくない。西条市を変えたり、何かを残したりするきっかけにできれば」。西条市国体推進課の田辺智将さん(39)は常々考えていたという。

 

大切に育てた花の苗を運ぶ「いろの和」の利用者(右)=撮影・丹下太耀

大切に育てた花の苗を運ぶ「いろの和」の利用者(右)=撮影・丹下太耀

大切に育てた花の苗を運ぶ「いろの和」の利用者(右)=撮影・丹下太耀

大切に育てた花の苗を運ぶ「いろの和」の利用者(右)=撮影・丹下太耀

 何をすればよいか、市の課題を探る中で障害者の雇用率が低い現状を知った。そこで障害者の働く場の拡大を図るため、注目したのが会場を彩る花づくりだ。

 花の育成・プランター作成、会場への設置、管理、撤去、処分まで含めた花装飾委託事業を担うのは、市内11の障がい者支援事業所。それらを束ねる「いろの和」(同市丹原町高松、日野勉理事長)は、元々花づくりが得意分野だったことから代表を買って出たという。

 「障害者が行政に関わり表に出るチャンス。理解を得るためにも、やるしかないとの思いだった」と宇佐美浩司副理事長(44)は振り返る。多くの事業所が連携することでマンパワーが増え、一括受注ができるメリットがある。

 3月上旬の昼下がり。同市丹原町の育苗用のビニールハウスでは、5人の障害者が真剣な表情で作業をしていた。時折笑い声も聞こえ和やかな雰囲気だ。「花づくりは楽しい。みんなでにぎやかにできる」と白石純一さん(60)。さまざまな作業工程があり、どんな障害があっても何かには携わることができるのだという。

 2016年度のリハーサル大会では、こうして丹精した計500基が選手や関係者を迎えた。球場のスタンドにはバケツリレーのようにプランターを設置。ホースを引っ張って水やりするなど150人が奮闘した。

 「できることを探し、できることを引っ張り出すことが大切」と日野理事長(44)。本番に向け、6月ごろから約1万5千株を育てる計画で、市とともに国体後の事業展開も考えているという。えひめ国体の花づくりは、障害者の自立への第一歩につながる可能性を秘めている。

 

【西条高取材班】

西条高校取材班

西条高校取材班

西条高校取材班

西条高校取材班

 国体を「楽しかった」だけで終わらせてはいけない。国体後を考えなくては―という話が新鮮だった。行政や障害者施設などさまざまな方面から国体を良いものにしようという熱意を感じた。(T)

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