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「16億円」への挑戦 経費削減とおもてなし

<4>岩手会場に学ぶ トイレや足元、印象重視

2017年2月18日(土)(愛媛新聞)

愛媛国体に向け水洗の仮設トイレが設置される県総合運動公園陸上競技場=1月23日、松山市上野町

愛媛国体に向け水洗の仮設トイレが設置される県総合運動公園陸上競技場=1月23日、松山市上野町

 「水洗式で温水洗浄便座まで付いているのか」

 2016年10月、岩手県北上市で行われた岩手国体の総合開会式。愛媛県知事中村時広が県えひめ国体推進局職員と会場を視察し、仮設されていたトイレに感嘆の声を上げた。

 「地域の印象を決めてしまうぐらい大事なので愛媛でも取り入れたいよね」。中村の反応に職員が意見を挟む。「水洗にすると費用が余分にかかります」。すかさず中村が切り返した。「お金には換えられない。ほかで節約してトイレはきちんとしよう」

 プレハブのようなユニットハウスに便器が並び、職員が「新築の家か」と見まがうほどの仮設トイレ。岩手は全国障害者スポーツ大会を含めた総合開閉会式会場に230基を約7900万円で整備した。

 岩手県は「『温水洗浄便座もあった方がいいね』と国体の準備計画の途中で付けることになった」と明かす。数万人が来場し食事も取るだけに、臭いといった環境衛生対策に万全を期したのだという。

 愛媛県内のトイレ販売・レンタル業者は岩手の仮設トイレについて「相当ハイグレード」と太鼓判。ただ200基を超える数を用意できる県内の業者は知らないとし「『地元にお金が落ちない』と言いたいが、おもてなしのために妥協できないのだろう」と県に一定の理解を示した。

 

 中村らは岩手国体で雨対策も学んだ。雨天時に競技会場の一部は多くの人通りで地面がぬかるみ、歩きにくそうだった。さらに、芝生がはがれて傷んでしまう恐れがあった。

 ただ会場周辺や式典出演者、選手の待機所となる運動場約2万平方メートルには、ステップボードと呼ばれるプラスチック製の板約9万枚を敷き詰めていた。投じた予算は約1億円。岩手県は雨対策に加え「車いす利用者が進みやすいメリットがある」とバリアフリー化の背景も説明する。

 愛媛国体は、岩手で一部採用されていた半透明、穴付きのステップボードを使う予定。「(準備期間を含め)日光を透過して芝生が呼吸できるよう配慮し、傷みを最小限に抑えたい」との狙いからだ。

 県が掲げるおもてなし。プールの仮設や競技用具の共同購入などを積み重ねて節減した16億円を財源に充てる方針で、えひめ国体推進局長の土居忠博は国体後も見据えている。

 「来県者に良い印象を持って帰ってもらい、何度でも愛媛に来てほしい」

 

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