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「16億円」への挑戦 経費削減とおもてなし

<1>後催県と協力 身の丈を考慮

2017年2月14日(火)(愛媛新聞)

愛媛国体後、三重県に有償譲渡するライフル射撃の電子標的システム=4日、内子町

愛媛国体後、三重県に有償譲渡するライフル射撃の電子標的システム=4日、内子町

 

愛媛国体後、三重県に有償譲渡するライフル射撃の電子標的システム=4日、内子町

愛媛国体後、三重県に有償譲渡するライフル射撃の電子標的システム=4日、内子町

 

 「ボートの競技艇、3県で購入しませんか」

 国体開催を控える県の担当者が持ち回りで年2回集まる検討会議。県国体競技式典課で競技用具を整備する大砂直樹(48)は2011年度の着任当初から18年の福井、19年の茨城に提案を投げ掛けていた。

 国体では76艇が必要。ボートは愛媛のお家芸だけに競技団体には新調したいとの希望があった。だが購入費は1億1千万円。国体後に全艇を活用する見通しは立っていなかった。

 「うちもなるべく経費を抑えたかった。まさに渡りに船」(福井、茨城)と快諾。愛媛が26艇、両県が25艇ずつを購入して貸借する関係が築けた。

 共同整備が正式に決まったのは13年度。ただ福井は開催5年前、茨城は6年前で「少し温度差があった」と大砂は振り返る。予算計上や購入日程を合わせてもらわなければならず再度、協力を求めた。

 さらに競技種別によって異なる艇。共同整備には3県の競技団体の理解が不可欠だった。汗をかいたのは愛媛県ボート協会。インターハイや国体を通して県外の協会と面識があり、橋渡し役となった。

 県ボート協会理事長の渡部大輔(41)は「さまざまな意見はあったが、うまく調整できた。選手が活躍し国体を成功させることが3県共通の願い」と回顧。大砂は「愛媛が1年目で新品を使うことに福井や茨城からの不満はなく、しこりを残さずに決めることができた」と感謝する。

 共同購入が実現したもう一つの競技用具がライフル射撃の電子標的システム。全50台をリハーサル大会と本番の2回リースすると、購入額を上回った。しかし会場となる内子町は仮設での開催が条件。閉幕後の活用は見込めない。後催県は射撃場を有しており、システムを一から整備する必要はなかった。

 そこで唯一、施設改修に合わせて国体規格のシステムを購入する計画だった三重(21年開催)に共同での整備を持ち掛けた。愛媛が6590万円で購入し、2990万円で有償譲渡する―。国体では前例のない連携が決まった。

 三重は「経費を抑えられ(有償で)譲り受けた後、ずっと使えるので好都合。互いに良い条件になった」と納得している。

 県に異動する前、教員として松山市の小学校に勤務していた大砂。「県同士の協定や会計規則に問題がないかなどを担当課に相談すると、事情をよく理解して助言してくれた。教育現場では学べない経験だ」と語り「競技用具が会場に並ぶ日が楽しみ」と開幕を心待ちにしている。

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