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第65回愛媛新聞賞 文化部門

旧内子町職員 岡田文淑さん(76)=内子町

2017年1月1日(日)(愛媛新聞)

「内子は内子なりの歩みを築いていかねば」と力を込める岡田文淑さん

「内子は内子なりの歩みを築いていかねば」と力を込める岡田文淑さん

【「町並み保存」に奔走】

 内子町にある重要伝統的建造物群保存地区の八日市・護国地区。約600メートルにわたり江戸後期から明治にかけての町家や豪商の屋敷が並ぶ。歴史的景観が失われつつあった1970年代、開発が主流だった当時の流れに逆行する「町並み保存」の先頭に立った。「歴史的環境の保全なんてばかにされた時代。いかに反対する人たちを巻き込むか。楽しみながらの40年だった」と静かに振り返る。

 58年に旧内子町の役場に入庁。過疎高齢化が進む地方は生き残り策を模索し、次々と新しいものを生み出していた。「テーマパークをつくったり海岸線を埋め立てたり。足し算でムダを増やすばかり。いいまちをつくるには財産である歴史を基本に置かねばいかん」。取り壊しの危機にあった内子座や町並みを守ることこそ第一と、反対が多数だった庁内や関係機関の説得に力を注ぎ、住民へ協力を求めて奔走した。

 まちづくりは100年先への投資―。すぐ結果は出なくても、地道な歩みが「ちっぽけな町」の未来を育む。「町民から湧き出るものがなければ一過性で終わってしまう」と信念を語る。現在は国内外から大勢を集める観光地となり、四国に同様の町並み保存地区も広がった。「支えてくれる人、住民の思いや支えがあってこそ」と感謝する。

 内子座は2015年、国重要文化財(重文)に指定され、16年に創建100年を迎えた。「重文だからではなく、住民の力で守るという文化性が大切。『自治』という言葉の真の意味を伝えるのが行政の務め」と揺るぎない。「さすが内子だな、と思われるような動きが若い世代からも生まれれば」と期待を込めた。

 

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