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アイムービック(松山市)開発中

健康で長生き支援アプリ「Callwell」

2017年1月2日(月)(愛媛新聞E4編集係)

  「健康で長生きしてほしい」という子の願い。「子どもに心配をかけたくない」との親の思い。高齢化、核家族化の進行で高齢者夫婦・独居世帯が増加する中、ウェブ制作・システム開発のアイムービック(本社:松山市)は高齢者向け生活習慣改善・介護予防サービスのスマートフォンアプリ「Callwell」を開発している。昨年11月に開催された「ビジネスモデル発見&発表会四国大会」のビジネス部門で最優秀賞に選ばれ、3月の全国大会へ出場し、4月にはアプリリリースを予定している。

 

 

アイムービックの森本健一郎社長

アイムービックの森本健一郎社長

アイムービックの森本健一郎社長

アイムービックの森本健一郎社長

【埼玉の両親への思い、開発へ】

 同社の起業から11年目を迎えた森本健一郎社長は「情報通信技術(ICT)を活用し、地域の課題を解決していくことが、私のコンセプト」と語る。「Callwell」開発は、埼玉県に暮らす両親への思いが背中を押したという。

 「還暦を越えた今も元気に暮らしている。ただ年1回、帰郷すると、少し耳が遠くなったかな、ちょっと小さくなったのか、と気にかかるようになってきた。『介護』は遠い先のことと思っていたが、歳月を重ねるごとに『実際にその時になったらどうしよう』と考えるように。親には健康で長生きしてもらいたい。そう思っている人は多いのではないか」

 

 総務省の高齢社会白書(2016年版)によると、2014年、65歳以上の高齢者がいる世帯数は2357万2千世帯となり、全世帯数の46.7%を占め、過去最高を更新。そのうち、子どもとの同居率は1980年に約7割だったが、2014年には約4割に減少。高齢者の一人暮らしまたは夫婦のみの世帯は1980年の28.1%から、2014年に55.4%まで増加している。

 

【健康寿命を伸ばし、平均寿命との差を短縮】

 

 「Callwell」のキャッチフレーズは「健康で長生きを手に入れるお手伝い」。スマートフォンアプリと専門家からの定期的な電話で、介護予防を図り、家族・地域とのつながりを保ち、健康で長生きする生活習慣を提供するとしている。

 厚生労働省研究班「健康寿命の算定方法の指針」によると、平均寿命と健康寿命の差(2010年)は、愛媛で男性9.60年、女性12.77年。森本社長は「75歳を超えると要介護率が急激に上がるという統計もある。健康寿命を延ばし、平均寿命との差を短くするサポートをしたい」と考える。

 

【孤立防ぎ、コミュニケーション図る】

 アプリ開発に協力するヘルシープラネット(松山市)の宇佐亮子さんは「社会とのつながりが途切れ、孤立することが、要介護状態に転げ落ちてしまう要因になることが多い。コミュニケーションを図っていくことが大切」と指摘する。

 つまずきやすくなった。認知症の初期症状である小銭が財布にたまっている。ずっと家にいて誰ともしゃべっていない。専門家が定期的に電話をかけ、体調や食事の状況などを聞き取り、元気なときは話し相手に、何か変化があれば掘り下げて聞き取っていくことでそのようなシグナルに気づく。子どもに心配をかけたくないと伝えないことも、専門家には話せることもある。会話の様子は録音し、子どもと情報共有することを想定している。

 

【対象は介護予防の前世代】

 

 対象は「介護予防」を意識する前の世代。上島町で実施した2度の実証実験を踏まえ、森本社長は「最初の実証実験では70歳以上を対象にしたが、スマホが使えないという壁があった。2度目は60歳までの女性を対象にし、問題なく使えることが分かった。50代は7割がスマホを使用しており、十分に使ってもらえる感触を得た」と見る。

 2016年に、実際の電話連絡や子どもとの情報共有に使用するクラウド型IP電話サービスを開発しており、今年4月にアプリを公開する予定。アプリは無料で提供し、自助ツールとして自己診断ができる機能からスタートさせる。

 今後は、医療・福祉関係者、栄養管理士、格安スマホを手掛けるCATV会社を含むMVNO(仮想移動体通信事業者)、自治体、イベント情報などのコンテンツ提供者などとのネットワークを構築し、さまざまな機能を充実させていく方針。

 

ヘルシープラネットの宇佐亮子さん

ヘルシープラネットの宇佐亮子さん

ヘルシープラネットの宇佐亮子さん

ヘルシープラネットの宇佐亮子さん

【社会とつながる安心感を提供】

 ヘルシープラネットでは、管理栄養士、健康運動指導士、認知症ケア管理指導者などの専門家がおり、デイサービス経営やメタボ改善指導、健康的な食事レシピの作成などを手がけている。「Callwell」を活用しての、元気な高齢者をサポートする電話相談サービスの提供を検討している。

 「Callwell」はヘルスチェック、不安や体調の変化が生じたときの相談先、家族との共有機能などさまざまなサービスがワンストップで提供できる入り口を目指しており「持っているだけで、社会とつながっている安心感が得られるものにしたい」と森本社長は語っている。

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