ログイン
Myページ
Myページ

愛媛新聞ONLINE

2019
921日()

ログイン
Myページ
愛顔会員Myページ
MENU

多様な見方、理解育む

11月1日からNIE月間 県内実践校紹介

2016年11月1日(火)(愛媛新聞)

 11月は、教育に新聞を活用する「NIE(教育に新聞を)」活動を広めようと、日本新聞協会が定めたNIE月間。2016年度は全国542校が実践指定校となっている。県内では新規の7校が指定を受け、授業や他の学習活動でさまざまな取り組みを進めている。子どもたちが新聞に親しむ機会をいかにつくり、社会への関心や多様な見方への理解をどう育むか―。垣生小(松山市)、白浜小(八幡浜市)、川之江高(四国中央市)の実践例を紹介する。

 

 

教員が作成したワークシートを使って記事の要約に取り組む垣生小児童=松山市西垣生町

教員が作成したワークシートを使って記事の要約に取り組む垣生小児童=松山市西垣生町

教員が作成したワークシートを使って記事の要約に取り組む垣生小児童=松山市西垣生町

教員が作成したワークシートを使って記事の要約に取り組む垣生小児童=松山市西垣生町

【<松山・垣生小> ワークシート使い要約】

【「どこが大事」明確化 着眼点比較 社会へ目向ける機会を】

 垣生小学校(松山市西垣生町)では、4~6年生を中心に2学期から本格的に新聞活用をスタート。4年生は週1回、朝の授業前の15分間を使って、記事の内容を読み取り、ワークシートへ要約や感想を書き込む学習に取り組んでいる。

 「記事にどんなことが書いてありますか? なるべく簡単にまとめるのがポイントです」。10月26日、NIE担当の小池悦子教諭(49)が呼び掛け、3回目のワークシート学習が始まった。今年の9月11日までのはしか感染者数が、昨年1年間の3倍以上だったことを伝えた全国紙の小学生新聞の記事を要約した。

 児童は大事だと思うところに線を引いたり、分からない単語に印を付けたりしながら、15分間集中して読み、鉛筆を走らせた。書き終えると隣同士で読み合わせ、着眼点を比較していた。

 4年生のNIEは「感想を書く、要約する、調べ学習をする」の3段階を設け、学級や個人ごとに、できるところまで取り組むことを決めたという。

 取り組みは始まったばかりだが、テスト勉強や復習などに使う「自主学習ノート」に選んだ記事を貼り、積極的に語句の意味調べや要約に挑む児童も。10月9日付愛媛新聞から、「あごだし」ブームにより原料のトビウオ漁が活況だという記事を切り抜いた児童は「生活に身近な話題を祖母が薦めてくれた。知らない漢字や言葉の意味が覚えられた」と手応えを感じていた。

 小池教諭は「タイムリーな記事に触れると、読み取る力が向上するだけでなく、社会にも興味が湧く。児童が社会に目を向ける機会を増やしたい」と語った。

 

 

朝刊から「新聞クイズ」の題材を選ぶ白浜小情報委員会の児童=八幡浜市向灘

朝刊から「新聞クイズ」の題材を選ぶ白浜小情報委員会の児童=八幡浜市向灘

朝刊から「新聞クイズ」の題材を選ぶ白浜小情報委員会の児童=八幡浜市向灘

朝刊から「新聞クイズ」の題材を選ぶ白浜小情報委員会の児童=八幡浜市向灘

【<八幡浜・白浜小> 全校放送で新聞クイズ】

【児童が毎朝問題選び 休み時間に答え探し 読む雰囲気づくり模索】

 「全校の皆さん、おはようございます」。白浜小学校(八幡浜市向灘)の朝は、情報委員会の放送から始まる。当日の予定のお知らせに加え、9月にスタートしたのが「新聞クイズ」だ。

 当番の児童2人が学校に届く4紙をざっとめくり、時計の針を気にしながら問題を作る。2人が選んだのは、戦後に韓国で在韓日本人妻の支援に力を注いだ国田房子さん(101)=西条市出身=の記事。「ぱっと見ていい話題だと思ったのと、101歳という年齢に驚いた。興味を持ってもらえそう」と題材に決めた。「愛媛新聞7面からの出題です。愛顔(えがお)のえひめ賞を受賞したのは誰でしょう」

 出題の内容は情報委員に任されており、来年に迫った愛媛国体関係などスポーツ分野からの出題が多い。当番の児童によると、ポイントは分かりやすく、目に留まりやすいこと。見出しにヒントがあることも重要という。

 給食の放送で答え合わせ。それまでの休み時間に、児童は校舎2階の新聞コーナーに答えを探しに行く。「あった、この人や!」「すごい、101歳なんだって」。低学年を中心に、われ先にと新聞を広げてのぞき込む。終わった後も「ピントの豆知識」の問題を解いたり、知っている漢字を読み上げたり、4こま漫画を読んだり、思い思いに楽しんでいた。

 「まずは新聞に触れ、児童同士で読む雰囲気をつくろうとクイズを思いついた」と担当の中岡嘉寿穂教諭(47)。新聞コーナーを児童がよく通る場所に設置し、各学級でも授業で記事を紹介してコーナーに誘導するなど、新聞との距離を縮めようと模索する。

 「読むきっかけにはなっているが、クイズの答えだけ確認して去ってしまう児童もいる。今後は継続して自然に読む仕掛けや、他の活用法も考えたい」と意欲を見せた。

 

 

新聞記事を参考に、高齢化社会について意見を交わす川之江高の生徒=四国中央市川之江町

新聞記事を参考に、高齢化社会について意見を交わす川之江高の生徒=四国中央市川之江町

新聞記事を参考に、高齢化社会について意見を交わす川之江高の生徒=四国中央市川之江町

新聞記事を参考に、高齢化社会について意見を交わす川之江高の生徒=四国中央市川之江町

【<四国中央・川之江高> 記事から世相を考える】

【データや投稿で議論 自分と違う意見知る】

 10月28日、川之江高校(四国中央市川之江町)2年生の現代社会の授業。テーマは少子高齢社会をどう生きるか。冒頭、佐々木義展教諭(31)が、2015年国勢調査に基づく日本の総人口や高齢化率などを伝える27日付愛媛新聞の記事を示した。65歳以上の割合は全国で26・6%、愛媛は30・6%で全国8位。「愛媛は全国でも高齢化が進んでいる地域ということが読み取れます」

 生徒は記事のコピーを手に、グループで感想を話し合った。「全国8位は高い。若い世代に負担がかかるのでは」「高齢者は働けないので、若い人が多い方がいい」。マイナスイメージを持つ生徒がほとんどのようだ。

 高齢社会対策基本法やゴールドプランなど、国のこれまでの施策を紹介した佐々木教諭は「共に生きる私たちの心も、高齢社会を迎える準備が必要。みんなが高齢者の立場なら、どんな感想になるだろう」と問い掛けた。

 続いて、全国紙に掲載された「『後期高齢者』の呼称に違和感を覚える」という女性(77)の投稿を題材に考えた。「自分が呼ばれると嫌だ」「後期という言葉は人生の終わりという印象がある」「高齢者に前期も後期もないのでは」。討論では、先ほどとは違った角度からの意見が出た。

 佐々木教諭は「大切なのは、若者も高齢者も、みんなが明るく豊かに活躍できる社会をつくること。国の対策も必要だが、そんな社会をどうしたらつくれるかを考えながら、生活してほしい」と締めくくった。

 

【2016年度県内実践指定校】

 ■小学校 金生第一(四国中央市)、垣生(松山市)、白浜(八幡浜市)

 ■中学校 菊間(今治市)、岡田(松前町)、松柏(八幡浜市)

 ■高校 川之江(四国中央市)

 

    おすすめ記事

    <プレスリリース>一覧

    愛媛の情報なら、愛媛新聞のアプリ。

    欲しい情報をいつでもあなたにお届け!プッシュ通知機能も充実。