ログイン
Myページ
Myページ

愛媛新聞ONLINE

2018
922日()

ログイン
Myページ
愛顔会員Myページ
MENU

国体から芽吹く 愛媛開催まで1年

<2>香川 10~20位台維持 選手強化 仕組み確立

2016年10月1日(土)(愛媛新聞)

岩手国体を控え、高松商業高女子ハンドボール部員を熱心に指導する田中潤監督(右)=9月、高松市

岩手国体を控え、高松商業高女子ハンドボール部員を熱心に指導する田中潤監督(右)=9月、高松市

 「あかん! 遅い、遅い」。9月中旬、高松商業高(高松市)の体育館で、岩手国体出場を控えた同校の女子ハンドボール部が練習していた。関西弁できびきびと指示を飛ばす田中潤監督(46)は、1993年に香川、徳島両県が共催した東四国国体の前年、県外から就職した元成年選手だ。

 神戸市出身で、大阪体育大時代に日本代表として活躍。教師を目指していた卒業前、東四国国体での天皇杯獲得に向け選手強化を進める県から誘いがあり、選手兼教員として赴任した。以降、選手や指導者として20年以上途切れることなく国体に出場。高松商高監督としては全国高校総体で3回、国体で2回の優勝を経験している。

 田中監督によると、当時同じ境遇だった元選手の大半が東四国国体後も県内に残り、指導や競技普及に携わってきた。少年男子で岩手国体に出場する香川中央高の監督や県高体連の専門委員長も県外出身の元選手。県によると、91年、県内に初めて設立された同競技のスポーツ少年団は競技力向上とともに七つに増えた。高松商高の部員26人も全員が県内出身で、主将の内堀杏美さん(18)は「中学のころから見ていて、ここなら勝てる、ここでやりたいと入学した」と笑顔をみせる。

 「本県はもともと天皇杯で40位前後の力しかなかった。地元国体の財産は開催後も長い間20位台を維持できたことだ」と県体育協会の原田俊常務理事(68)は振り返る。ほとんどの国体開催地は天皇杯獲得のため、指導者や優秀選手を県外から採用し競技強化を行うが、開催から数年で強化前の成績に戻る。一方、香川県の天皇杯順位は、天皇杯を獲得した東四国国体以降も約20年間、ほぼ10~20位台で推移している。

 その理由を、原田常務理事は「選手強化のシステムを県に残してくれたことが大きい」と指摘する。県では98年に全国高校総体の主会場となると決まっていたこともあり、国体前に「競技力向上対策室」で行っていた強化策を、開催の翌年度から保健体育課内に設けた「競技スポーツ強化本部」で継続。地元開催から23年がたつ今も県職員4人が各10競技を担当し、競技団体の強化練習会や合宿、大会に直接顔を出して予算決定の参考にしている。

 こうして強さを維持できたことで「いい流れができた」と田中監督は強調する。県外に進学した選手たちが国体の成年チームや地元企業のハンドボール部、学校の指導者として地元に戻るなど「東四国国体を起点に、選手の地元での養成ができるようになった」と競技の定着を喜んでいる。

    おすすめ記事

    発信!高校生記者

    連載

    愛媛の情報なら、愛媛新聞のアプリ。

    欲しい情報をいつでもあなたにお届け!プッシュ通知機能も充実。