ログイン
Myページ
Myページ

愛媛新聞ONLINE

2018
1115日()

ログイン
Myページ
愛顔会員Myページ
MENU

カベの向こうに~私を変えたこのスポーツ~

<4>フライングディスク 越智義則さん(74)=西条市

2015年6月30日(火)(愛媛新聞)

狙いを定め5メートル先のゴールにディスクを投げる越智さん=5月17日、西条市禎瑞

狙いを定め5メートル先のゴールにディスクを投げる越智さん=5月17日、西条市禎瑞

 「ただ投げるだけの動作なんですけど、これが難しいんですよ」。西条市神拝の越智義則さん(74)は70歳を前に始めたフライングディスクに夢中だ。友人たちを巻き込み、切磋琢磨(せっさたくま)している。

 1歳のころ、40度を超す高熱を出し小児まひを発症。左脚が機能不全になった。学校ではいじめにこそあわなかったが体育の授業への参加はかなわず、寂しい思いをした。

 右脚より約6センチ短い左脚を引きずって歩く。だが体を動かすことは大好きで、洋服を仕立てていた職人時代には障害者ソフトボールに挑戦。会社員に転職後は週末の休みが増え、それまで以上に熱心に練習に取り組んだ。フライングディスクを知ったのは、4年ほど前に四国中央市で開催された講習会に参加してから。リングを通り抜けたときの気持ちよさが癖になった。

 フライングディスクは直径23・5センチ、重さ約100グラムのプラスチック製の円盤を使用。ディスクの飛距離を競う「ディスタンス」と、越智さんが取り組んでいる「アキュラシー」の2種目に大別される。アキュラシーは5メートルまたは7メートル先に設置した高さ61センチ、内径91・5センチのリング状の標的に向かってディスクを10回投げ、通過した枚数を競う。テクニックや精神力のほか、屋外競技のため風を読む能力なども必要とされる。

 もともと「練習好き」。近所の小学校の夜間照明がつく午後7時ごろ、ソフトボール用のネットにひもで標的サイズの枠を作り、投げて回収して、という練習を1人で黙々とこなした。その練習量は体調を崩すと妻から心配されるほど。すると2014年に長崎県であった全国障害者スポーツ大会では悪天候にもかかわらず9枚成功。努力は報われ、組中1位で見事金メダルを獲得した。

 17年、愛媛で開かれる全国障害者スポーツ大会のフライングディスク会場に決まっている西条市では、越智さんの活躍もあり、入賞者を出そうと機運が高まりつつある。昨年10月には、市体育協会が障害者フライングディスク競技大会を初開催。今年5月24日の県障害者スポーツ大会の直前には好記録を出そうと、越智さんを含めフライングディスク仲間7人が集まって、自主練習会を開いた。

 そのかいあってか、本番では8枚、9枚と好記録を出す選手が続出した。9枚を目指していた越智さんは7枚となり「ダメでした」と悔しがったが、組中1位となり、全国大会金メダルの意地を見せた。

 地元での大舞台まであと2年。そのころには「後期高齢者の仲間入り」と笑うが、「出場できるなら、また全国のみなさんと投げ合ってみたい。無理でもボランティアや応援団の一人として、みなさんに良い思い出をつくってもらえるように協力したいですね」。

 80歳になってもディスクを投げ続けたいという越智さんにとって、愛媛大会はまだまだ通過点にすぎない。

 

 【メモ】県障害者フライングディスク協会は毎月第3土曜日に開催中の講習会の参加者を募集している。

 年内のスケジュールは▽7月18日午前9時▽9月19日午前10時▽10月17日午前10時▽11月21日午前9時▽12月19日午前9時。

 場所は松山市道後町2丁目の県身体障害者福祉センター体育館で。参加無料。

 問い合わせは県協会事務局=電話089(908)6374。

    おすすめ記事

    愛媛の情報なら、愛媛新聞のアプリ。

    欲しい情報をいつでもあなたにお届け!プッシュ通知機能も充実。