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愛顔の祭典総点検・愛媛国体まで500日

(5)和歌山県元国体推進局長に聞く

2016年5月22日(日)(愛媛新聞)

2015年の和歌山国体を振り返る日吉康文・元和歌山県国体推進局長=19日、和歌山市

2015年の和歌山国体を振り返る日吉康文・元和歌山県国体推進局長=19日、和歌山市

 競技力の定着や施設の有効活用など、開催後を見据えた取り組みが求められる愛媛国体。2015年に実施された「紀の国わかやま国体」は地元にどのような影響をもたらしたのか。日吉康文・元和歌山県国体推進局長(59)に開催までの苦労や成果を聞いた。

 

 ――準備で苦労した点は。

 約2万人が集まる総合開会式をどう成功させるかに最も力を注いだ。会場は和歌山市中心部で、普段から交通量が多い。工場やコンビニなどの協力を得て物流トラックの通行を控えてもらい、住民にも交通量の抑制やシャトルバスの利用を呼び掛けた結果、うまく渋滞を回避できた。

 バスや宿泊施設の確保が難航した。県内だけでは足りず、大阪など近隣府県の協力が欠かせなかった。宿泊施設が少ない地域で行われた競技の選手らは高野山にある寺院の宿坊に泊まってもらった。それぞれの施設には「負け帰りキャンセル」の問題についても事前に説明し理解していただいた。

 

 ――男女総合優勝の天皇杯を獲得した。今後、高い競技力は定着するか。

 選手たちが非常に頑張ってくれた。県としては少年種別の合宿を増やし、県立医科大で科学的なトレーニング方法を研究するといった医科学的なサポートにも力を入れた。陸上や水泳などの競技は東京都が突出していたため女子優勝の皇后杯は譲ったが、天皇杯を獲得でき、ほっとした。今年の岩手国体は10位以内を目標にしている。

 国体の大きな成果は選手が指導者として地域に根付くことだろう。県は競技力向上へ、トップレベルの選手30人を職員として採用した。国体後、リオデジャネイロ五輪代表に選ばれるなどして3人が退職したが、27人は経験を生かしてジュニア選手の指導に当たるなど、引き続きスポーツ振興に活躍してもらう。1971年の黒潮国体(和歌山)後はフェンシングやレスリングが得意種目となった。そんな競技をつくっていきたい。

 

 ――競技施設の活用は。

 国体で使用した65施設のうち40施設は改修し、大規模改修を含む新設は10施設だった。カヌーなど4競技は仮設で実施した。

 県が最も力を入れたのは県民水泳場の改修。国際公認の50メートルプールを備え、6月には日本代表が合宿を行う。陸上競技場は豪州チームが世界陸上の事前合宿に訪れるなど施設整備の効果が表れている。2020年の東京五輪に向け合宿誘致を進めていきたい。

 

 ――国体開催の意義は。

 半世紀に一度、県の魅力を全国に発信できる機会。和歌山国体には選手や観客など延べ約68万人が来場した。観光資源をアピールできるほか、国体に合わせて道路などのハード面を整備できる利点がある。

 国体は県民が一体になれるイベントだ。先催地ではボランティアを団体や企業に依頼した例もあると聞いたが、和歌山では個人参加によって定員が埋まった。学校には試合の応援などで協力してもらった。

 17年の愛媛でも、県民や訪れた人たちの記憶に残る素晴らしい国体になるよう心から願っている。

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