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特集

読者の写真 2009年

年間賞決定 最優秀賞に中岡さん
 今年で2回目となる「読者の写真・年間賞」の審査がこのほどあり、最優秀賞に松山市松前町2丁目、会社員中岡清秀さん(62)の桜の作品「一時(ひととき)の幻想」(5月分1席)を選んだ。
審査では、今年の1席12点から最優秀賞を1点。優秀賞は「敗者復活」の意味を込め、各月の審査で「上位入賞作とテーマが同じ」などの理由で惜しくも選外となった秀作から4点を選考した。
昨年から予選通過者を紙面掲載。今年は愛媛新聞社のホームページでも作品を紹介するなどリニューアルし、投稿者が急増した。昨年6月に初めて月内総数が200点を超え、今年5月には300点を突破。 その後も安定した応募があった。年間総数は昨年を811点も上回る3077点を記録した。
受賞者には賞状と額入りの受賞作品を授与。副賞として最優秀賞に3万円、優秀賞に1万円を贈った。
優秀賞は次の皆さん。
塩崎辰蔵(新居浜市上泉町)白石信夫(宇和島市伊吹町)浅倉忠則(喜多郡内子町平岡)武井美智子(松山市古川北)。
上位受賞作品と年間賞候補など数十点を2010年1月25日から29日まで(午前9時~午後5時半)、愛媛新聞社1階ロビーで展示する。

*写真転用厳禁
(審査評は映像報道部副部長・村上健二)

最優秀賞
一時(ひととき)の幻想
一時(ひととき)の幻想
中岡 清秀 松山市

 今年の1席12点には、中岡清秀さんの2点など、同じ人の作品が複数並び、昨年の覇者藤原清人さんの作品もありました。秀作ぞろいで評価が分かれた結果、最終的に中岡さんが高知県仁淀町で撮った「一時(ひととき)の幻想」(5月分)が年間チャンピオンに輝きました。5月の審査評で紹介した通り、ライトアップされた桜の輝きを強調させることに成功。全体の色調がよく、すっきり鮮明な仕上がりが決め手となりました。また、年間優秀賞候補に残った作品25点のうち、中岡さんの作品が8点に上り、安定した実力を示しました。

年間最優秀賞を受賞し笑顔を見せる中岡清秀さんと妻の静江さん。部屋には過去に受賞した作品が多数並ぶ チャンスほんの数分 悪天候あきらめずに待つ
年間最優秀賞に輝いた中岡清秀さんに、喜びの声や撮影時の苦労話などを聞いた。
 ―受賞の感想は。
中岡
 最優秀は縁のない賞と思っていたので、正直信じられない。とてもうれしくて、写真をやっていて良かったと思う。
 ―受賞作の撮影状況やエピソードは。
中岡
 撮影場所へは午後3時すぎに着いたが、あいにくの曇天で条件があまりにも悪かった。寒い中、仕方なくライトアップの時間を待った。この風景に出合えたのは午後7時ごろで、チャンスはほんの数分。夢中で10枚ほどシャッターを切ったが、気に入ったのは1枚だけだった。
 ―日々の活動は。
中岡
 土曜日が撮影自由日。滝の写真がメーンで、2002年ごろから撮り始めた滝をホームページで紹介している。意外と好評なのでうれしく、現在までに421の滝を撮影した。ページのタイトルは「四国の滝めぐり」。「読者の写真」などの入選作を紹介したコーナーもある。
 ―カメラ機材は。
中岡
 今はデジカメのみで、主役はペンタックスの「K10D」。レンズは18~250ミリ1本。サブは「ミノルタのA1」。スナップや動画用に「キヤノンA700」を使用。欲しいカメラやレンズはたくさんあるが、愛着がある今のカメラでもう少し頑張る予定。
 ―写真の魅力や好きになったきっかけは。
中岡
 高校生のとき、父がカメラを譲ってくれたので学校の写真部へ入り、暗室作業に明け暮れた。現像時に像が浮き出てくる瞬間の何とも言えない魅力に引かれていった。社会人になって念願の一眼レフ「ペトリV6」を購入。会社で写真部を結成し、社内でコンテストや写真展などもした。その後あまり撮らなくなっていたが、パソコンやデジカメの登場で約10年前から写真熱が復活した。
 ―今後の抱負は。
中岡
 写真を撮り続け、読者の写真の常連を続けること。いつかは自分の写真集を出したい。
 ―読者の写真コーナーへの意見や感想は。
中岡
 予選通過者を載せる効果は絶大で励みになる。できれば作品の題名も入れてほしいと思う。新聞で見て、ネットでも見えるので楽しみが増えた。。

優秀賞
 年間賞候補25点から選ばれた4点の優秀賞。敗者復活でありながら、写真のレベルはどれもプロ級。応募総数の増加以上に、投稿者全体の撮影技術が確実にスキルアップしています。
柿にむかって
柿にむかって
塩崎 辰蔵 新居浜市

 塩崎辰蔵さんの「柿にむかって」(3月分)。望遠レンズを使い、翼をいっぱいに広げた瞬間のベストショット。 柿を見れば望遠のブレもなくクリアで、偶然では撮れない技あり作です。 ほかにトンボやカマキリを狙った力作もありました。今年は1席を3回獲得しており、この記録は簡単には破られないでしょう。

帽子の休憩所
帽子の休憩所
白石 信夫 宇和島市

 白石信夫さんの「帽子の休憩所」(10月分)。帽子のトンボがワンポイントに。毎月1次予選を通過し、1席を含め入賞数10回は今年のトップ。 この作品でも見られるように、前景のトンボだけにとらわれず、網を持った子どもの中景、背景の川遊びにまで目を配っています。毎回ファインダー内すべてをドラマ的にまとめる才能がありますね。

花幽玄
花幽玄
浅倉 忠則 喜多郡内子町

 浅倉忠則さんの「花幽玄」(5月分)。ピンク色に染まった大洲城の夜桜。5秒で絞りF8とあります。月の輝き具合を見ると、最適な露出であることが分かります。 今年も得意な夜景作品をたくさん送ってくれました。夜景だけではなく、9月に1席を受賞した「阿波の女」は、通常の作風とは異なる秀作で驚かされました。

将来の夢
サンセットメモリー
武井 美智子 松山市

 武井美智子さんの「サンセットメモリー」(9月分)。肱川のウ飼い乗船場付近で遊ぶ親子。黄金色に輝く夕日が美しく、逆光による人物の輪郭強調が効いています。 川に落ちないようにと、子どものスカートを持つポーズに母親の愛を感じますね。2月、久しぶりに女性が1席を取ったのは武井さんでした。女性の目で見た世界のさらなる応募に期待します。

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