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愛媛県警捜査費不正支出問題
2006/12/10付愛媛新聞
2006えひめ10大ニュース(3)
県警捜査情報ネット流出 私物PCから6200人分 
裏金の存在示す資料も
捜査資料流出問題を受け、調査結果を報告する飯利雄彦警務部長=6月16日、県警本部
 県警捜査一課の男性警部(43)の私物パソコン(PC)に保管していた捜査資料がファイル交換ソフト「ウィニー」を介してインターネットに流出していたことが三月、発覚した。流出した個人情報は約六千二百人分に上り、警察の情報流出では最大規模。県警は警部と上司ら七人を処分したが、ずさんな情報管理に県民の批判は高まった。
 流出資料は、性犯罪や少年事件などプライバシーにかかわる内容が含まれていたほか、捜査費不正支出の証拠資料として裏金問題を再燃させることに。二〇〇二年七月に北宇和郡吉田町(現宇和島市)で起きた殺人死体遺棄事件に絡み、関係者十七人から情報提供を受け「謝礼を交付した」とする謝礼報告書が含まれていた。しかし取材では実在しない氏名が複数あり、実在者も全員、現金授受を認めなかった。
 県警は調査結果で、謝礼報告書に記載された人は二十三人で、全員に謝礼を支払っていないことは認めたが「報告書は警部の個人的メモ」と説明。実際の協力者には謝礼が支払われたと主張し、記載内容について「当時、仮名使用が認められていた」「情報提供はあったが、上司と検討し、謝礼交付に至らなかった」と釈明。組織ぐるみの不正使用はなかったと結論付けた。
 しかしその証拠は示されず、県民からは「都合の良い内容」と反発の声も。県警の裏金づくりを内部告発した仙波敏郎巡査部長(57)を支援する弁護団は七月、〇一―〇二年度に同課で支出された捜査報償費(県費)約十七万円は不正支出として、知事や県警本部長に対し警部らに賠償を命じるよう提訴、係争中だ。
 県警はこれまでに、個人情報が流出した約六千二百人のうち、連絡が取れない約二千九百人を除き、約八百人を残して謝罪や説明を済ませたという。ただこの間、本来業務に相当の支障を来したことは否めない。
 一方、県警の脆弱(ぜいじゃく)なインフラも露呈した。現在整備されている公的PCは約六百台。職員が上司の許可を得て代用する私物PCは約千四百台に上り、全体の七割を占める。県警は私物PCの多用で「徹底したセキュリティー対策が困難だった」ことを情報流出の一因に挙げ、〇七年度中の私物一掃を掲げた。
 〇六年度内に八百五十台の公的PCを整備できるめどは立っているものの、残りは年明け以降の県当局との交渉に委ねられる。徹底した情報管理の実現に向け、県警の正念場は続く。
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