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| 仙波敏郎巡査部長の国家賠償請求訴訟で証人として出廷する粟野友介前県警本部長(右)=26日午後1時ごろ、松山地裁 |
県警の捜査費不正支出問題で、内部告発したため不当に異動させられるなどし精神的苦痛を受けたとして、地域課の仙波敏郎巡査部長(57)が県に慰謝料など百万円を求めた国家賠償請求訴訟の第八回口頭弁論が二十六日、松山地裁(高橋正裁判長)であった。異動当時、県警本部長だった粟野友介氏(警察大学校刑事教養部長)が証人として出廷し、配置転換などについて「指示はしていない」と証言、自らの関与を否定した。警察本部長の証人出廷は異例。
被告側尋問で、粟野前本部長は仙波巡査部長の配置転換と拳銃保管に関し「所属長(地域課長)の権限で、適切な処置だった。報告を受けて承認したが、指示はしていない」と従来の主張を繰り返した。
原告側は、粟野前本部長が告発会見などについて警察庁に事前に報告したかどうかなどを尋問。前本部長は「本件で報告したことはない。担当課から報告されると思ったので、確認していない」と述べた。原告側から再三質問され、「会見前にはっきりとは告発内容を知らなかった」と語気を強める場面もあった。
一方、会見当時警務課長だった二宮義晴松山東署長の尋問もあり、原告側は県人事委員会で元地域課長が証言した調書を基に、二宮署長が「(会見を)実力で止めましょう」と発言していたことの真偽をただした。二宮署長は発言内容を否定し「警察学校の同期として、会見の真意を聞きたかった」と説明した。
閉廷後、粟野前本部長は報道陣の質問に対し「今は本部長ではない。裁判のことでもありコメントは差し控えたい」と述べるにとどまった。
仙波巡査部長は「前本部長の発言は保身に走っている」と憤慨。傍聴した北海道警の裏金問題を実名告発した元道警幹部の原田宏二氏は「配置転換などに本部長がタッチしないことはあり得ない」と疑問視した。
次回(十月二十四日)は元地域課長ら三人を尋問する予定。