2006/03/25付愛媛新聞
証拠保全へ再立ち入り
松山地裁 県警、資料黒塗り要求 警乗手当訴訟
県警地域課の仙波敏郎巡査部長(57)が起こした警乗手当請求訴訟で、松山地裁の裁判官らが二十四日、列車警乗に関する書類を証拠保全するため県警本部に入った。県警側が「捜査上の秘密」として一部資料にマスキング(黒塗り)しなければ応じられないと主張し、地裁はこの日の保全を見送った。四月二十四日にあらためて行う予定。
保全対象になったのは、仙波巡査部長が鉄道警察隊に勤務していた一九九九年二月―二〇〇一年三月の同隊員に関する勤務表、列車警乗実施計画、旅行命令簿などの書類。年度末で資料の保存期間(五年)が過ぎるため、二〇〇〇年度分が廃棄される可能性があるとして原告側が十日、地裁に申し立てていた。
原告側の説明によると、県警は平岡公明会計課長らが対応。原告代理人の弁護士らの立ち会いの下、裁判官ら四人が証拠保全の手続きに入ったが、県警側は「勤務表の一部と、実施計画は保存期間切れで廃棄されている」と説明。残りの資料については隊員の氏名や警乗区間などの閲覧、コピーはできないとしてマスキングを要求した。
地裁はマスキングを了承して再度手続きする方針を示し、県警側は現存資料を廃棄しないと約束したという。
仙波巡査部長は「保全対象時期は私も勤務しており、同僚の名前や警乗区間をマスキングしても意味はない」と話した。
地裁は〇五年三月にも、仙波巡査部長の列車警乗に関する資料の保全手続きに入ったが、県警は同巡査部長の旅行命令簿は「存在しない」と説明。保全できなかった。