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| 仙波敏郎巡査部長の配置転換などへの不服申し立てを受けて開かれた県人事委員会の第1回公開口頭審理=27日午前10時ごろ、県庁 |
県警捜査費不正支出問題を実名告発した直後に配置換えになった仙波敏郎巡査部長(56)が、地方公務員法に基づき配置転換などを取り消すよう県人事委員会に請求した不服申し立ての第一回公開口頭審理が二十七日、県庁であった。当時上司だった木下弘明元地域課長(今春定年退職)が「配置転換は自分の判断で、報復人事ではない」と正当性を主張したのに対し、仙波氏側は木下氏との会話の録音テープを基に反論した。
仙波氏が地域課鉄道警察隊から同課通信指令室へ配置換えになったことについて、辞令交付した木下氏は、通信指令室の業務量が増えたことなどを挙げ「(内示前日の)一月二十三日の午前中に判断した」などと説明。拳銃保管も「勤務中にトラブルに巻き込まれたり暴発させる心配があった」として自分の判断だったと証言した。
仙波氏側は、二十三日昼に木下氏との間で交わされた会話の録音テープを文書化した書面を証拠提出。同文書によると、仙波氏の「異動したら(県警が)たたかれますよ」との発言に対し、木下氏は「もう言うな。異動のことはちゃんとわしが盾になる」と答えていた。このやりとりから仙波氏側は、配置転換を自分で判断したとする木下氏の証言が矛盾すると主張した。
テープの会話について木下氏は自分の声と認めたが、内容は「覚えていない」と返答。県警側代理人の質問を受け、異動は決定事項であり、仙波氏に対して気の毒だという感情があったとした。
次回は来年一月三十一日。仙波氏への本人尋問がある。
【揺らぐ信ぴょう性 県警主張】
仙波敏郎巡査部長に配置換えの辞令を交付した元地域課長の木下弘明氏が証言した二十七日の処分不服申し立て審理。「わしが(仙波氏の)盾になる」と木下氏が発言していた録音テープを仙波氏側が証拠提出し、県警側はぼうぜん。それまで「処分は自分の権限」「仙波氏の告発内容は間違っている」と繰り返していた木下氏の証言の信ぴょう性は揺らいだ。
木下氏はこの日午前、県警側の質問に明快な口調で証言。三月に県警を定年退職し、民間人となった現在も、県警組織の一員のような“自覚”をうかがわせた。異動の経緯を「(仙波氏の)将来を考え自ら決めた。親が子を思う気持ちだ」と強調、県警本部長ら上層部の関与を否定した。
しかし、午後の審理で仙波氏側から会話テープが提出されると、形勢は逆転。木下氏が元県警幹部の実名を挙げて「(裏金で)ええ目しとる」などと話していたことが暴露されると、焦りの色が。何度も水を口にし、「記憶にない」「認識がない」「当時は体調が悪かった」と答弁はトーンダウンしていった。
また、木下氏が書いた陳述書を県人事委に提出する前に、県警監察官室が目を通し、内容をチェックしていたことも発覚した。
審理後、仙波氏は「(木下氏は)県警が描いたシナリオを言わされたのだろう。真実に反し、とても残念だ」と話した。