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特集宇和島 腎移植2010年03月04日(木)

臨床研究2例目の病気腎(修復腎)移植を終え、会見する万波誠医師(左から2人目)ら=3日午後5時50分ごろ、宇和島市住吉町2丁目の宇和島徳洲会病院(撮影・高橋正剛)

夫婦間で病気腎移植 臨床研究2例目 宇和島徳洲会

 医療法人徳洲会は3日、臨床研究として再開した病気腎(修復腎)移植の2例目を宇和島徳洲会病院(宇和島市住吉町2丁目)で同日実施したと発表した。ドナー(提供者)とレシピエント(被移植者)は夫婦。2009年12月30日の1例目は第三者間だった。
 徳洲会によると、ドナーは福岡県の50代女性。2月中旬に同県内の病院で小径腎腫瘍(しゅよう)と診断されて摘出を勧められ、慢性腎不全のため約2年間、透析治療を受けてきた50代の夫への移植を希望した。
 摘出・移植手術は万波誠医師(69)らが執刀。3日正午から2時間かけ腎臓を摘出した。がんの部位を切除して修復し、午後3時から移植したという。血液型不適合移植のため、夫には手術2週間前から免疫抑制剤などを投与。倫理委員会の開催や同意書の取得などは、徳洲会が09年6月に定めた親族間での病気腎移植の臨床研究手続き規定に沿って行ったとしている。
 会見で万波医師は術後の経過を「今のところうまくいっている。移植患者の退院時期は約4週間後」と話した。臨床研究については「多くの患者が移植を待っている。間違った方法ではないのに、こんな回り道をさせられている」といらだちを見せた。
 摘出を担当した香川労災病院泌尿器科部長の西光雄医師(61)の説明では、女性のがんは直径2センチ未満と比較的小さいが、重要な血管や尿管が集中する腎門部付近にあった。西医師は「体内での部分切除は出血や尿漏れを引き起こす恐れがあり、全摘出が妥当だった」と強調した。
 徳洲会は5年以内に第三者間で5例、親族間で5例の計10例の移植をする方針を表明している。第三者間の移植手続き規定では、がんに限定しているのに対し、親族間は、がんだけでなく尿管結石や同狭窄(きょうさく)などの病気でも移植が可能としている。
 徳洲会グループの能宗克行事務総長(57)は「摘出が決まった患者に移植を望む親族の患者がいれば、大きな希望となる」と話し、グループ内で啓発活動を推進するとした。
 会見を傍聴したNPO法人「移植への理解を求める会」の向田陽二理事長(53)は「2例目が短期間に実施できたことは喜ばしい」と歓迎し「修復腎移植を認める病院が実際あるわけで、ほかの病院でも臨床研究に取り組んでほしい」と訴えた。
(野依伸彦、藤田圭子)

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