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専門委 見解に隔たり 徳洲会病院合同委 病気腎 否定と容認 2007年02月19日(月)

協議内容について会見する福島安義徳洲会専務理事(中央)と、徳洲会病院の貞島博通院長(左)ら=18日午後5時ごろ、大阪市

 「きょう最終報告を出すつもりで検証してきたが、カルテの記載内容があまりに少ない。病名と手術結果が書いてあるだけで、どういう経緯で摘出、移植に至ったのか分からない」―。十八日、大阪市であった宇和島徳洲会病院の調査・専門合同委員会終了後、足早に会場を後にした委員が漏らした。
 同病院の万波誠医師(66)らによる病気腎移植を、純粋に医学的見地から検証した専門委では同日、各分野の専門家がそれぞれ見解を示したに過ぎず、統一見解をまとめるには至らなかった。「難航」の要因として、複数の委員がデータの不足を挙げる。
 専門委のある委員は「初めからノーありきの調査じゃない。深刻なドナー(臓器提供者)不足のなか、今回の症例の中からヒントを得たいと考えたが、とにかくデータが足りない」と指摘。別の委員も「最長で術後約二年半だが、現時点の移植成績はかなりいい。なのに万波先生はほとんど医学的データを残しておらず、個別症例の詳細な判断ができない」と話す。
 委員構成に関し、病院関係者と外部専門家のバランスに言及する声も。調査委は委員十八人のうち外部委員は四人だけで、残る十四人は同病院と徳洲会グループ関係者が占める。専門委も九人(一部調査委と重複)のうち四人がグループ医師だ。
 専門委の報告では、現在の医学界のルールなどで判断した結果、外部委員からは「通常なら摘出しないケースが多い」「がんや感染症の臓器は移植しない」との否定的な意見が大半。一方、グループ医師らは「主治医の裁量で許容範囲」との見解を示すなど、見解の隔たりは大きい。
 ある委員は「医療は、目の前の患者を治療することが至上命令だが、同時に社会活動の一つ。社会的批判を受けてもなお認知されるには、有効性や安全性などを証明する記録を残しておくことが絶対的に不可欠だ」と指摘している。
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【「学会否定なら対案を」 支援者ら決起集会 6万人署名提出へ 宇和島】
 病気腎移植を実施していた宇和島徳洲会病院の万波誠医師らを支援する「移植への理解を求める会」(向田陽二代表)は十八日、宇和島市で難波紘二広島大名誉教授(血液病理学)の講演会と決起集会を開き、約八百人(主催者発表)が参加した。また同会は、病気腎移植の推進を求める署名が同日までに六万八百九十九人分集まったと発表。十九日、厚生労働省に提出する。
 難波氏は、一月に松山市での講演会(同会主催)で発表した、一九九四年に市立宇和島病院で病巣部を除去した尿管がんの腎臓を移植した男性が、腎盂(じんう)周辺にがんが見つかり、九六年に肺がんを発症、九九年に死亡したケースについて、その後の調査結果を説明。
 「男性の遺族が所持していた死亡診断書を調べたところ、原発性肺がんから転移した肝臓がんが死因だった。がんの腎臓の移植で転移した例はない」との見解を示した。
 さらに、一回目の腎移植での生存率を比較すると、生体間の病気腎と健康腎、死体腎の三形態は差がないと主張。「学会がもし病気腎移植が駄目というのなら対案を示すべきだ」と、十七日の合同会議で否定的見解が出た関係五学会側を批判した。
 講演会終了後にあった会員らの決起集会では万波医師が登壇。「これだけ多くの人が集まり、勇気が出てきた。誰にも気兼ねすることがない病気腎移植を続けていきたい」と話した。集会後、会員らは病気腎移植推進を訴え商店街をデモ行進した。